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2003年04月08日(火) SS:お迎え。

「お迎えにあがりましたよ、天野銀次クン。」

銀次は思わず振り返った。
自分を襲ってきたはずの敵が見るも無残に刻まれ、床に打ち付けられる。
そして、それと同時に聞こえてきた覚えのある声。
漆黒のコートを何時ものように纏い、まるで死神を連想させるこの男。
「あ、赤屍さん・・・。」
振り返った先にいたのは運び屋・赤屍蔵人だった。
「クスッ・・・力を失ったと聞いていたのですが、その分では心配なさそうですね。」
そう言い、赤屍は微笑する。
銀次は驚きのあまりつなぐ言葉が見当たらない。なんと返したらよいものか、足りない頭で散々悩んだ。
すると、赤屍がまた言葉をつないだ。
「美堂君に捨てられたと聞きましたが・・・。」
一瞬どきりとする。
思い出すのはあの時の相棒の言葉。
「いえ、あれは俺が勝手に暴走して、雷帝になったから・・・蛮ちゃんが怒るのも無理ないんです。」
泣きそうになるのを必死に堪えながらもその声は涙声だった。
蛮に置いて行かれたのが相当ショックだったらしい。
だが、赤屍にはそんなことは関係ない。・・・むしろ好都合だった。
「銀次クン?」
「は、はい!」
条件反射で返事をする。
赤屍は、顔を上げた銀次の目にうっすらと涙がたまっていることに少々苛立ちを覚えた。
「これから私に時間を下さいませんか。」
「時間、ですか?」
「はい��そう手間は取らせませんから。貴方に頼みたいことがあるのです。」
「頼み、ですか・・・?」
得意の笑顔で銀次を誘う。といっても、いつも笑顔を崩さないのでどの辺が得意なのかは不明だが。
しかし、傷ついた銀次の気を引くにはこれが一番確実だった。
むしろ、役立たずと言われた彼にとって、たとえ相手が赤屍だろうと人の役に立てると言うことに少なからず喜びを感じている。
「はい!俺に出来ることなら何でも言ってください。」
それを知っていてか、赤屍はクスッと思わず笑いをこぼした。
「えぇ、貴方にしか出来ないことですよ。」
そう言ってやると、銀次はますます嬉しそうな顔をした。
呆気にとられているのは店にいたほかのメンバー。
全く無視で話が進み、銀次はあろうことか赤屍にくっついて行ってしまった。
「あーあ、どうなっても知らないんだから。」
ヘブンはぼんやりそう漏らした。
だが、誰一人として銀次に救いの手を伸ばしてやる者はいなかった。理由は簡単。あの場で邪魔などしたら、今現在の命は無かっただろう。

そして。
「ここですよ。」
赤屍に連れられてきたのは区役所だった。
「赤屍さん、ここに用事があるんですか?」
「はい��」
不思議そうに訊ねる銀次にただ笑顔で答える。
とりあえず中に入ると、机の前に行き、赤屍は一枚の紙を取り出した。
「それでは銀次クン、ここに貴方の名前とこの判子をそこに押してください。」
紙を指差し、ペンを差し出す。
思ったよりも簡単な依頼に銀次は一抹に疑問も抱くことなく用紙に記入していく。
横にいる赤屍は終始笑顔で見守っている。
「出来ましたよ。」
そういってペンを放すと、今度は空いている部分に赤屍が記入していく。
気づけば欄がしっかりと埋まっていく。
赤屍が書き終わると銀次を見てクスッと笑った。
「ちょっと待っててくださいね、これを出してきますから。」
「?・・・はい。」
そう言い残すと赤屍は去っていってしまった。
一人残され、しょうがないので銀次は近くのいすに座り、赤屍の帰りを待つことにする。
それからそう待たずに赤屍が帰ってきた。
「赤屍さん、何しに言ってたんですか?俺、他に何をすればいいんでしょう?」
見上げる銀次に赤屍は笑いかけ、くしゃくしゃのその髪をなでた。
「これで無事終了です。晴れて私と銀次クンは夫婦になりましたよ。」
「・・・・・・・・・・・・。」
ぐうの音も出ないとはこの事かもしれない。
銀次の頭の中に空っ風が吹き、世界が真っ暗になる。
笑顔の赤屍が怖い。いつも以上に怖い。
オプションの殺気が無いことがこんなにも怖いことだとは微塵も思わなかった。
「あ、赤屍さん・・・?」
「何ですか、銀次クン?」
冷や汗が次から次へと湧き出で、追い詰められた銀次はついにはタレた。
だが、それが間違いだったのかも知れない。
「さぁ、私たちの家に帰りましょう。」
たれた銀次は赤屍の腕にすっぽりと収められた。
「いやーいやーいやー!俺は赤屍さんとは結婚しないのです!」
「もう婚姻届は出してきてしまいましたよ。銀次クンも書いてくださったじゃないですか。」
「知らなかったんです――!」
じたばたじたばた暴れるが、人形のような今の銀次では赤屍に抵抗することなど出来ない。
「さぁ、大人しくしてくださいね、ハニー��」
その瞬間、銀次が固まった。
北極の氷河の一角になったかのように固まった。
そんな腕の中の銀次を見て、赤屍は一層楽しそうに帰っていった。

その後、銀次が無事だったかということを知るものは誰もいなかった。
ただ、風の噂にジャッカルと雷帝が結婚したということが蛮や四天王の耳にも届き、血眼になって探したということです。

終わり。

***

先週のマガジンを読んで。
こうなったらいいのになぁとか思いつつ・・・。
今更だから言っちゃうけど。
この一週間、花嫁な銀ちゃんが私の中ではかなりヒットしてます。
このまま教会で結婚式でもいいなぁ。
もち、銀ちゃんはウェディングドレスで!!!
とりあえず。
マガジンの発売前に完成してよかったです。
冗談でもいいから赤屍さんが銀ちゃんに「嫁を迎えに来た」と言って欲しいです。
言って欲しいなぁ。
つか、お茶目な彼ならきっと・・・!!(んなわけありません。
はぁ・・・。早く読みたいなぁ〜v


追加。
とうとうTARGET Bが届いたのです―――――!!
嬉しいね、嬉しいねv
銀ちゃんの五つ子の謎が解けたのですー!!
可愛いよー///
お父さんは赤屍さんだよね?
可愛いね―――vチビ銀ちゃんが5人もですよ!!
・・・感想は後々語るのです。


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