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2004年01月04日(日) |
明けましておめでとうございます。 |
昨年はこのようなサイトにいらしてくれてありがとうございました。 今年もよろしくお願いします。 きっと更新は亀のような速度となるような気がしますが。 そのうちごっそりあげられればきっと合格です。
ということで。 年が明けちゃいましたよ。 なんだかんだ言ってたくせに花月の誕生日のことすっかり忘れてたよ。 でも、きっと俊樹の誕生日は忘れません。 自分の誕生日と近いですしね。自分とまとめてお祝いしてあげるんです。一人寂しく。
あ、冬の戦に行って来ました。 赤屍さんがいっぱいいて、屍銀がいっぱいあって、なんだか幸せもいっぱいでした。 今更ですが、参加してらした方、お疲れ様でした。 そのまま直で実家に帰ったのですが、帰りの電車の中が酷く苦痛でした。 すぐそこには本があるのに、ここは人の多い電車の中(泣。 でも、斜め前とかで本を広げて読んでいる人の姿を見つけると、逆に読む気も失せてしまいました・・・。 今では母親の目を盗んではカバンから本を取り出しております。 こんな娘でごめんなさい、お母様。
お正月。 どこぞの番組で笑師と同じようなネタをやっている方々を見つけて、何だかひどく生ぬるい気持になりました(w 後は・・・結構食べ過ぎてます。美味しいものが目の前にいっぱい並んで私を誘惑するんです。あぁ・・・どうしよう。 毎度毎度実家に帰るたびに思うのですが、私は実家に帰るとどうやら食べ過ぎるようです。
何だかどうしようもない近況報告と化してますよ、この日記。 クリスマスに何も出来なかったんで、お正月だしSSS書いてみました。 実家なんで更新できないし、即席なんでここにあげておくので、気が向いたら読んでやってください。 それにしても、ここにSSS書いたの久しぶりだなぁ。
* * *
「明けましておめでとうございます。」 まだ夜も明け切れぬ時間に赤屍の家を訪ねた銀次は、とりあえずリビングに上がりこむと手をついて新年の挨拶をした。 嵐のような銀次の到来に赤屍はぼんやりとそれを眺めている。 「・・・明けましておめでとうございます。」 銀次の言葉を反復するように赤屍も挨拶を返す。すると銀次はにこっと笑って両手を出した。 その両手の意味するところを赤屍は理解できない。 「どうしたんですか?」 そう問うと、銀次は生き生きと答えた。 「お年玉、くれるよね?」 「まさかそのためだけにここに着たんですか?」 赤屍は思わず溜め息をついた。何を期待したわけではないが、全身を脱力感が覆う。 すると銀次は迷子の子犬のような瞳で赤屍を見上げた。 「俺・・・今一銭も持ってないから、このままだとスバルでお正月に餓死しちゃうかもしれないんだもん・・・。」 「それでお年玉ですか。」 「うん!」 銀次は海よりも深くうなずいた。 少々あきれ気味の赤屍とは対照的に銀次のその様子はまるで真剣勝負だった。 しばし2人でどうしようもない睨めっこをしたが、結局赤屍が二度目の溜め息をついたところでそれも終わった。 「しょうがないですね・・・。」 ここまで来ると苦笑いしか出てこない。 そう言うと赤屍はいったん部屋を出て行った。 「ありがと、赤屍さん!」 ほろりと涙をこぼしながら、銀次は去っていく赤屍を見送る。 そして、ごそごそとポケットからその袋を出した。 赤屍が戻ってくると、銀次はそれを彼に差し出す。 「蛮ちゃんが、これに入るだけ入れてもらって来いって。」 差し出したそれは間違いなくお年玉用のぽち袋だった。 それが赤屍の気を一転させた。 目に入れても痛くないと可愛がる銀次のお願い事ならいざ知らず、そこに蛮が一枚かんでるとなるとまた話は変わってくる。 「銀次クン、美堂君には変わりにこれを持っていって差し上げなさい。」 そう言うと赤屍は自らの手の内から重い鉛色の鉄の玉を取り出した。 「あ、赤屍さん・・・?」 「おとし玉というくらいですから、これを思いっきり彼の頭の上にでも落として上げてください。」 「でも〜・・・・・・。」 終始笑顔の赤屍を銀次は恐る恐ると見上げる。 その機嫌の悪さは誰に聞かずとも明確だった。 気は進まないが、銀次は差し出された鉄の塊を受け取り、それを持っていったん帰ることとなった。 「銀次クン。」 玄関先で靴をはいていると銀次は呼び止められた。振り向いた彼に赤屍は崩さぬ笑顔で言う。 「それを美堂君の頭の上に落としてきたらもう一度戻っていらっしゃい。せっかくのお正月に寒い車の中で餓死することも無いでしょう?」 「でも・・・・・・。」 迷う銀次にとどめの一撃を与える。 「その頃までには何か温かいものでも作って待ってますから。」 「やったー!!」 食べ物を引き合いに出されれば転ばぬはずの無い銀次は、勢い良く赤屍の家を飛び出していった。 銀次がいなくなると、赤屍は思惑が大きく外れたことに腹を立てる蛮を想像し、その子気味のよさに思わず笑みをこぼす。 「さて、帰ってくる前に頑張らなければいけませんね。」 そう言うと、鼻歌を歌いながら赤屍はキッチンへと姿を消して行った。
終わっとく。
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