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2005年10月27日(木) 文字活字文化の日(週間)。

・・・だそうで。
先々週辺りから国語化教育の先生が新聞記事をいくつか持ってきていたのですが、ちょうどその日が今日なんですね。
ということで、雨の中学校に行っておいてなんですが、本気で「今から読書をしにおうちに帰してください」って思いました。
読みたい本、読みかけの本が一体どれだけ山積みされてることか・・・。

本と言えば。
今日、本(人に見せられない本も含み)の整理をしました。
1ヶ月前に本棚を整理したと言うのに、またあふれかえってたので。そして、週末、どうやら一般人の友人が家を追われて泊まりにくるっぽいので。
もし、万が一でもロフトを覗かせてくれなどと言われた時のための対策です。
階段を上って覗いただけじゃ分からないようにしてあります。当然。覗くだけなら問題ない。問題なのはあがられちゃったときだよ・・・(汗。
なんだかしゃれにならない量になってまして、どうしようもなくなってます。
普通の漫画、小説はそれでも何とか本棚に収まってくれてるんですけどね。
・・・本当に、どうやって実家に持って帰ろう・・・。





文字活字文化の日らしいので、何か書こうかな。突発で。


<屍銀>

公園、数日中に雨でも降る予定があるのか、気温はこの秋最低を記録していた。
しかし、羽織る上着も持っていない銀次は仕方なく待ち合わせの公園でがたがたと震えいていた。もちろん、待ち合わせた相手は赤屍だ。
待ち合わせ時間を10分を回った。お互い不安定な仕事をしているため、時間がちょうどしないことなどはよくあるので文句は言いたくないが、この寒さではさすがの銀次も待っているのはきつかった。
「・・・絶対に文句言ってやる。」
ベンチに座り、肩を抱いては縮こまった格好をしながら銀次はそう決心した。
その決心から大して時間をおかずに赤屍はやってきた。
銀次はその姿を見つけるなりベンチから飛び降りた。
「遅い!5時の待ち合わせだったでしょ!!」
「すみません。思ったよりも仕事が長引きまして。」
銀次が怒ったとしても、赤屍はさして気にもせずさらりと詫びを述べた。
冷たい風が容赦なく二人に吹き付ける。夕方ともなれば冷たさは倍増だ。銀次は風が吹くたびにぶるぶると体を震わせた。
「ねぇ、遅刻したんだから何かおごってよ。」
怒ってるんだからね、という態度を崩すことなく銀次は言った。
赤屍は思わず苦笑する。そもそも銀次におごってもらったことなど1度もなく、ましてやおごってもらう気などさらさらない。
銀次の我が侭にあえて付き合ってやる。ただし、それが最近のひとつの楽しみにもなっていることに本人はあまり気づいていない。
「何がいいんですか?」
訊くと、銀次は先ほどの怒りはどこへやら、表情が一変させた。
「あのね、タイヤキ食べたい。あつあつでしっぽまであんこが入ってるやつがいい。」
「タイヤキですか・・・。どこで売ってるでしょうかね。」
「どっかないかな。ねぇ、探してみようよ。」
どちらにも当てはないが、この時期ならどこかしらで売っているだろうとお互い楽観的に考える。
「じゃあ、のんびり探しますか。」
「うん。でも、あんまり時間かかると俺、お腹すくんだけど。」
「ならばどこかで夕食でも食べますか。」
「やった!」
銀次がガッツポーズをとる。そのまま拳を空へと突き上げ、万歳をする。
のんびりのんびりと歩きながら公園の外へと向かっていった。
すでに夕闇が辺りを包み、空には宵の明星がぽつんと輝いている。
二人はあつあつでしっぽまであんこが入っているタイヤキを求めて歩いていった。

終わり。



最初は銀次が赤屍にタイヤキを奢るってネタで考えてたんだけど、結局こうなっちゃいました。
明日も書けるといいなぁ。できればシリルで。



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