+ 空の向こう +
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多分ホグワーツ1年生くらいでした。
ホグワーツの廊下をリーマスが先頭を歩き、その横をおろおろとピーターが歩く。 なぜピーターがおろおろしているかというと、リーマスの機嫌がすこぶる悪いからだ。 そしてなぜリーマスの機嫌がすこぶる悪いかというと、彼らの後ろでジェームズとシリウスが喧嘩をしているからだった。 取っ組み合いの喧嘩をしないだけましだと考えるべきか、それともいっそ殴り合いの喧嘩をしてくれたほうがいいのか。判断の付きかねないところではあったが、ともあれ、二人の喧嘩はリーマスにとってわずらわしいことこの上なかった。 「いい加減にしろよ、ジェームズ。さっき言ったことを取り消せ。」 「どうしてだい?僕は本当のことを言ったまでだよ。ブラック家のお坊ちゃん。」 「その呼び方は止めろといってるだろ!?」 「真実だと思うけどね。」 「てめぇ・・・!」 そんなやり取りが今日一日ずっと繰り広げられているのだ。 授業中もただ険悪で、休み時間になれば背後でこの言い合い。 そんなにお互いが嫌なら離れればいいのにと思うが、この二人はそれ以上離れようとはしない。 リーマスやピーターには原因は分からなかった。おそらく二人も原因などもうどうでもよいのだろう。 ただ、相手が折れないことに腹を立て、言い合いになってるだけ。 どんなに温厚なリーマスもそろそろ我慢の限界というものだった。 それまで進めていた足をぴたりと止める。そして後ろを振り返った。じっと二人を上目遣いに睨み付ける。 言い争って前方に気を配らなかったジェームズとシリウスもさすがに足を止め、前方を見た。 「どうしたんだ、リーマス?」 とぼけたような声でシリウスが訊ねる。それまで険悪な空気を垂れ流しにしていたジェームズもきょとんとした顔でリーマスを見ていた。 それがよりリーマスの癇に障る。 「いい加減にしてよね!あーだこーだって人の後ろで。一日中聞かされる身にもなってよね!やるんならよそでやってくんない?僕はもう聞き飽きたよ。」 これまでにないくらいの剣幕で睨み、この一日溜め込んだものを吐き出し、そのまま怒り任せにその場を離れていった。 ずんずんと進んでいくリーマスの背中をジェームズとシリウスは呆然と眺めていた。 ピーターはジェームズたちの方を気にしながらも、慌ててリーマスの後を追いかけていった。 人通りの少ない広い廊下に二人だけ取り残される。 その頃にはすでになぜ喧嘩していたのかなどはどうでも良くなっていた。 それよりもあんなに怒ったリーマスのほうが気になった。二人ともあのように怒るリーマスを見たのは初めてだったので、そちらに気を持っていかれてしまった。 「おい、何でリーマスはあんなに怒ってんだよ。」 シリウスは不思議そうにジェームズに訊ねた。 「そりゃあ、僕たちが喧嘩してたからだろ?」 当然のようにジェームズは答える。 「あーそっか。 なぁ、これってリーマスに謝ってくるべきなのか?」 「そうだね。そうかもね。」 二人は喧嘩していたことなどすっかり忘れ、とぼとぼとグリフィンドールの談話室に向かって歩いていった。
* * *
起きて最初に見た夢を思い返して、幸せを感じました。 その後、一通り反芻し終わってからこれはシリルなのか?ジェシリなのか?と悩みました。 そんな自分にちょっと凹み(笑。 字に起こしてみてジェ+シリだと確信しました。
夢に初めて親世代が出てきましたよ。 つーか、出てきちゃったよ、どうしよう!? ちょっと幸せだった!! 本当は廊下じゃなくて、グリフィンドール談話室近くの通路でした。 けど、なんて書いていいのか分からなくてちょっと場所を移させていただきました。 そして、仲直り後は誰もいない談話室で二人でいちゃいちゃしてました。 仲直りした(なし崩しになっただけとも言う)二人を扉の影から見守るリーマス。 リーマス、お母さんだ!! って思ったのを覚えてる。 「まったく、世話が焼けるんだから。」 そう苦笑いを浮かべながらつぶやいてました。
ほんとにどんな夢だよ、これ・・・。
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