みゆきの日記
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今朝テレビをつけていたら、学生時代にアルバイトをしていた イタリア料理店のシェフが出ていた。
厳密に言うとその人は私が働いていたお店のシェフではなくて、 そのお店をプロデュースした人なので、 お店にはたまに顔を出す程度だったのだけれど、 アルバイトの面接で、私を面接したのがその人だったのだ。
懐かしいなァ。
マスコミにはかなりよく顔を出している有名な人だけど、 外国に住んでいる私は目にするのがとっても久しぶりで、 当時のことをいろいろ思い出しちゃった。
大学生になって初めてのアルバイト。 経験もなく、いかにもぼんやりして幼い、この間まで高校生だった私を 雇ってくれるところはなかなか見つからなくて、 いくつも面接を受けていた時にそのお店に出会った。
経験もないくせに、絶対に有名で一流のお店で働きたいと思っていた私に、 その店はとっても魅力的に映った。 どうしてそんなに有名なシェフがアルバイトの面接なんてしていたのかはわからない。 晴れて採用されたあと、他のアルバイト仲間と話したところでは、 彼の面接を受けたのは私一人だったので、たまたまピンチヒッターかなにかで していただけかもしれない。
出逢いってこういうことかもナ。
「キミは本当に世間知らずのお嬢さんだなァ。 この子採用したの誰よ?」
なーんて他の上司に言われちゃうくらいの役立たずだった私を、 他の人ならまず採用してくれなかっただろうから。 お店には申し訳ないけど、そこでの一年間はとっても勉強になった。 イタリア料理の用語やイタリア語の数字を覚えることも、 料理の種類や作り方をこっそりシェフに教えてもらうことも、 すべてがおもしろかった。
私は楽しくて熱心に学んだけれど、私に欠けていたのは社会人としての責任感で・・・ 自分の都合でよく欠勤したり遅刻したりを繰り返したあと、 欠勤するためについた嘘がばれてあっさりクビになったときに、 社会のキビシサを知ったんだわ。 ダサいなー私。
ちょっとニガい想い出ではあるけれど、それも私のささやかな人生のひとコマだわ。 それ以来『仕事』というものに対する考え方が変わって生真面目に働くようになった私は もうアルバイトをクビになることはなかったし。
なんかいろいろ思い出しちゃったけど、あれってもう10年も前のことになるんだなァ。 18歳だったのなんて、ついこの間のことのように思えるのはなぜなんだろう。
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