毒入りストロベリィ/よゐ子





















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イノナガ。■2000年10月29日(日)
今日は一日中家にいたんで、別に何があったってワケでもないんですけども。
弟が大声で歌ってた、ぐらいかな(笑)
あ、CADやっとけばよかったー。くはー。
家庭教師先で、別の仕事貰ったんですよね。CADで図面描くっていう。
まあいいや、ちょっとずつやろう。

というわけで、大した事件もなかったんで、前回のオカイノな夢に引き続き、もっと前に見たイノナガな夢を。

*****
テーブル越しの坂本くんは、さっきからずっと表通りを眺めている。
まあ、ここはお店の中だし、周りにはメンバーがいるから、別に構ってくれなくて寂しいとかそういうワケじゃないんだけど。
でも、俺のコト、見てもくれないんだね。
「長野くん、ちょっとちょーだい?」
隣の席でニッコリ笑った井ノ原が、俺のデザートの皿にフォークを伸ばしてくる。
俺も笑い返して、『いいよ』とか優しく言って彼の方にそのチョコバナナワッフルを寄せた。
健は仕事があるからって先に席を立った。
カントリー調のドアを開けて店を出てゆく健に、みんなで手を振る。
通りの車の流れに、彼の姿が吸い込まれてゆく。
そして坂本くんは、相変わらず外を眺めている。
出てゆく健を見るでもなく、ただ、眺める。
不意に腰の辺りに温かい感触。
慌てて隣を見ると、井ノ原が笑いながら俺の腰を抱いていた。
「ちょっと、井ノ原?」
俺が咎めるのも気にせずに、その手に更に力を込める。
「坂本くん、見てるよ?」
井ノ原は、やっぱり微笑んだまま。
そうだね。
坂本くんは、俺のコトなんか見ていないもんね。
白いカップに入った苦いコーヒーをすする彼の姿が、どんどんと遠ざかってゆくような気がして、俺は霞んでゆく目をそっと閉じた。
だって、今温かく感じることが出来るのは、あなたじゃなくて井ノ原なんだ。
こうやって、抱きしめてくれる。
こんなふうに、キスしてくれる。
柔らかいベッドと、人肌の温もり。
与えてくれるなら、あなたじゃなくたって別に構わないのかもしれない。
ホラ、こんなに気持ちイイ。
*****

こんな感じ。
どんな夢だ(笑)
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