東京の片隅から
目次きのうあした


2001年04月13日(金) 教科書で教えてくれないこと

教科書が易しくなるのだという。これ以上易しくなってどうするんだ。
基礎学力(教養)あってこその「ゆとり」だと思うんだが・・・。
頭は鍛えないと退化するだけだと学校を出てから思う。
一番勉強したのは小学校時代だったと思うが、その頃に覚えたことは結構今でも覚えている。

高校はミッションスクールだった。教師もわりと「左」寄りの人が多くて、ミッションスクールというのも相まって、さきの戦争については普通の高校よりも詳しくやったと思う。
なんせ2年生の1年間、週1の歴史の時間は(30時間以上ある)大日本帝国憲法発布から敗戦までだけをやるのだ。教科書はほとんど使わない。毎回10枚ほどのテキストを配付された。

歴史の教科書が問題になっているが、どう解釈するにせよ、まずは知ること。
それを教えるには今の教科書は余りにも薄っぺらい。
マスコミは「何が起こったか」は報道しても、「なぜ起こったのか」と「何が論点なのか」はなかなか報道しない。自分で考えていかないと、本当のことを見失いそうだ。

教科書を薄くせざるを得ない理由もわかるんだけど。
教職なぞとっていたので、教育実習もした。母校はミッションスクールで、中学受験をする家の子供はわりと躾にうるさい家も多いのだけど、それでも授業の準備と同じくらいの比率で生徒指導に時間を割かざるを得ない。小学校ではなおさらだろう。「授業よりも教職員同士、父兄の対応のほうがやっかいだ」と言われたが、さもありなん。
時間中私語をしないで机に座っていること、勉強はしんどいけどやらなければならないものだということ、そういうことから教えなければならない今の教師はきつい。友達でやはり教師をしているのがいるが、飲み会の時はやっぱり愚痴大会だもんなぁ(苦笑)。
でも、やる気のない教師はどんどんクビにしてどんどん外の血を入れればいい。塾教師でも、教職浪人でも、なりたくてなれない優秀な人は沢山いる。


はる |MAIL