(TGHさんとこの日記の)ちょうど前。みたいな設定で書いてみました |
TGHさんに触発されて書いてしまいました。小説(?)。 久し振りなのでかなり書き方とか間のとり方とか忘れています。 まず日本語忘れてるし、、、アハハ。(笑えない) ええと、ハッタリ言いまくってますが。 TGHさんの予告編には遠く及びませんが。 でも懐かしいですよねー、またやりたいです。ねえ皆さん? (図々しくも問いかけてみるテスト) これ書くのに2時間半も費やしてしまいましたよ。 暇人だなあ。アハハ。(だから笑えない、自分的に)
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暗がりと静けさが辺りを包んでいた。指先の微かな動きでさえ耳に届きそうな、そんな静けさ。規則正しく繰り返される波音は呼吸のリズムと同調して穏やかな安心感を与えてくれる。 声に出すのが怖かった。全て過ぎさってしまいそうで。彼の横に座っているはずの彼女は外郭だけを浮かび上がらせ闇と溶け込んでいた。これで最後なのだと思う度に喉までこみ上げた言葉が呼吸に消えてゆく。 「いよいよ、ですね」 沈黙を破った彼女の声は少しばかり震えていた。 「-----ああ」 「---怖いですか?」 「怖がることが何所にあるんだ?」 怖くないわけがない。 「私は・・・怖いです、ちょっとだけ。」 彼女はいいながら手の中の何かを探る。長い鎖のついたそれはしゃらしゃらと音をたて砂の上に落下した。 こんな事がしたいわけじゃない。何か、何か言わなければ。 焦れば焦る程言葉は一つ一つその重さを増していく。全てが彼から抗っていた。 「結構あっけなかったですね、終わってみればってヤツですね」 えへへ、と彼女は照れ臭そうに笑い声をたてた。 どおん、と低く爆発音が遥かから聞こえてくる。 「-------もう、タイムリミットみたいですね」 極めて明るいその声に却って胸をつかれるのは何故だろう。 空気が動き、同じ位置だった外郭が縦に伸びる。軽く砂を服からはらう彼女に彼も続いた。 「拾わないのか?」 「え?」 「さっき落とした」 「あの-------、ココに置いていってもいいですか?」 彼が立ち上がった時には彼女はもう一つ二つ砂に足跡を残し始めている。 「何も残ってないと悲しいから。」 彼は一瞬躊躇した後その彼女の落としたモノを拾い上げた。赤い宝石の、リボンの形のペンダント。 「香花」 ランスは手の中のそれを立ち止まった香花に向かって投げた。 「消去するんじゃない、元に戻すんだ。あるべきものをあるべき所に。何も無くなりはしない。」 闇の中で輝いたそれを香花は両手で包み込むようにすくい上げる。 「------ハイ」 言葉を噛みしめるように頷き、そのまま顔を上げずに呟いた。自分に言い聞かせるように。 「そうですよね・・・終りなんかじゃない。」
そうして二人は別れを告げる。 終わりの扉が今開く。
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2002年02月16日(土)
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