その男は、シケたツラしてコッチを見てる。 終電のつり革につかまって、コッチを見てる。
俺を見るんじゃネエよ、オマエ。 一番キライなタイプだ。 世界中の不幸を一人で背負った様な気になってんだ? バカじゃねぇの? 自分が動かなきゃ、状況なんて変わらねぇヨ。 何もしねぇくせに、悲劇の主人公みたいな気になってんじゃネエよ。
そんなにヤなら、変えてみろよ。 ウダウダ言わねぇでサ。 考える前に動け。 現状維持して、何か変えようなんてムシが良すぎるゼ。
そこまで言われても、まだイジけてんのか。
救い様がナイな、オマエ。 そんなにヤなら、逝っちまえばイイじゃん。 どうせ、そんな勇気も無いんダロ。
バカじゃねぇの。 これでも奮い立たんか。オマエは!
ツマンネェよ。オマエ。 言い訳なんて聞く耳もたねぇ。
もう、愛想つかしたよ。 窓に映る自分自身に。 いつの間に、こんなシケた顔する様になったんだ俺は・・・
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