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2008年04月07日(月) 新しい旅人

3月末から4月初めにかけて、初めてのひとり旅に出た友がふたりいます。
どちらも二十歳。
そして、どちらも内容の濃い旅をしてきたようです。

そのうちのひとりは、昨日のお花見にも来てくれて、その無邪気さや素直さ、そしてあからさまな「無知」さに、おおいに笑いを与えてくれました。
自分の知らないことがあると、なんの恥じらいもなく「なんですか?それ」と聞く彼女。
そして、一瞬、空気が凍ったあとに、だれかれともなく「それはね」と、惜しみなく教える仲間たち。

そう、こうして、人は、知らないことをどんどん覚えていくのでしょう。
たとえそれが「三重県って、長野のとなり?」ということが間違いだという知識としても……。

きょう、彼女は言いました。

「四国の大歩危の露天風呂に入りながら景色を眺めました。
 ホントは四国山脈の一部だった大歩危・小歩危が、長い年月をかけて峡谷になっていって、それでも、今は、どしんと大きく構えていて、とても頼もしい」

確かに、大歩危小歩危のあの道は、とても細くて険しいけれど、どことなく風格があるように感じます。
さらに彼女は続けました。

「それって、人間とおんなじだなって思ったんです。たとえば、今の私だったら、ほんのちょっとやそっとのことで、かなりへこんで、その先が見えなくなるんです。ちょっと風が吹くとあっという間に吹き飛ばされる。それって、大歩危が風や雨にうたれて、もろいところがどんどん崩れていく時期と同じなのかなぁって」

なるほど。
二十歳は、風化を全身で受け止めている時期なのか……。

「でも、いろんな経験をしていろんな苦労もして、いろんな人と出会って、そして歳を重ねていくと、ちょっとやそっとのことじゃ、動じなくなる。どしんと構えている。それが、大歩危・小歩危と重なって見えたんです」

……。

「あぁ、私はまだ経験不足やなぁ、って。ちっちゃいなぁ、って」

………。
…………。

彼女の発言に驚く、というより、自分を恥じたほうが先だったでしょうか。
あぁ、彼女はこんなにもいろんなことを敏感に察知するアンテナを持っていて、自分の感じたことを素直にわかりやすく表現できるんです。
そして、けっして誰もが到達できるわけではない人生観を、今回の旅で垣間見てきたのです。

あぁ、二十歳の友よ。
旅人、万歳!


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