紫
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私にしては、珍しく自転車の二人乗りをしました。
交通事故にあって以来、自転車の二人乗り、雨の日の傘差し運転などはしないようにしています。
ウォークマンやケータイメールを打ちながら、電話をしながらの自転車なんてもってのほか。
見ているだけで、怖いです。
そんな私。
久々に自転車で二人乗り。
もちろん、私は荷台です。
………。
いったい、何が起こったのでしょう。
気がついたら、私は地面に寝転び、友が運転する自転車に向かって友の名を叫んでいました。
どうやら、荷台から落ちたみたい。
このままだと大げさになると思い、起き上がろうとする私の背後から運命の声が聞こえました。
「大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫です……」
その間の友も戻ってきました。
「ごめん!大丈夫? ごめん!」
何度も謝る友と、優しく解放してくれる運命の声に癒され、すっくと立ち上がりました。
それに安心したのか、運命の声はてくてくと歩いていき、その姿に友は、
「ステキな人やわ〜」
とつぶやき、そして私はその後ろ姿をぽーーーっと見つめていた……という展開はなく、「痛〜い、痛〜い」と大げさに痛さを訴え続けていました。
こうしてひとつの出会いは、どこぞに消えていくのですね。
おやすみ。
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