紫
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「破竹のたけのこを抜いてきたから、隣の谷に住む友に持っていってあげなさい」
母が指差すところを見ると、台所のすみに破竹のたけのこが、ごろり、ごろり。
明日でもいいかと聞くと「固くなるから、今日にしなさい」。
山のわが家。
竹やぶなんて、あちこちにあります。
母は毎年、この時期に破竹のたけのこを毎日といっていいほど、抜いてきては食卓に並べます。
今日、山の道路を母がてくてくと歩いていると、ひょっこりと土の中から数センチほど顔を出している破竹のたけのこ。
「破竹のたけのこが取ってくれって言ってたから、取りに行ったら、その横に三本も生えていて『取ってくれ』って言ってたん。『もう、しょうがないなぁ』って言いながら、3本とも抜いてきたよ」
ということで、破竹のたけのこがごろり、ごろり。
いつも取れたて野菜をくれる隣の谷の友のところに届けることになりました。
せっかくだからお茶でも、ということで、それから4時間。
おいしいコーヒーと楽しい会話をくれた破竹のたけのこ。
母に「取ってくれ」って頼んでくれて、ありがとう。
おやすみ。
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