エスケープルート

 たぶん、実際に「ぐーっ」って言ってたと思う。
 そのくらい、昨夜はたくさん眠りました。
 おかげでやっぱり今夜は眠れない、と。
 一緒に観た映画の夢を見ましたよ。
 きみが出てきましたよ。
 映画館とか一緒に観たひととか、あと座席とまではいかなくても首の角度とか、結構忘れないもので。特に一緒に観たひとは、いつもその日の夢に、映画と一緒に出てくる。そういうときって、大抵自分は観客の立場で映画には出てこないんだよねー。でも一緒に観たひとは出演者で。
 ちょっと羨ましい。夢のほうを印象的に覚えていることもあります。
 母親に云わせると、「病的に執念深い」ってことになるらしいけど。
 結構忘れていることも多いんだけどねえ。
 というか、肝心なことはキレイサッパリ忘れているんだけどねえ。
 もしほんとうに「病的に執念深い」なら、その執念深さを別のところに活かしたいものですよ。
 どうにも…だめだなあ…。





 昔からずーっと、諦観みたいなのがずっとあって。
 もう物心ついたときからのものだよね。
 諦めておけばあとでガッカリしなくて楽だとか、そういううしろ向きの考えだよね。ていうか逃げだよね。エスケープルートを想定してんの。そんでもって努力する前からそこに行く予定なの。いちおう努力はしてみるけど。そして万が一にも手が届いたらラッキー。
 でも恐くて。
 うっかり指先が触れただけでも、もう分不相応すぎて恐れ多くて、あわわってなる。
 あわわも恐いし心臓に悪いし。あと、ジタバタするのがカッコ悪いとか、欲張りな自分がみったぐないとか。努力不足の言訳でもあるな。
 そういう自分が好きなわけじゃ決してないんだけどさ。
 だめだなあ…。
2006年01月25日(水)

メイテイノテイ / チドリアシ

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