へそおもい

2005年04月06日(水) ミニバクハツ

ふたり暮らしをはじめて8ヶ月になる。

ひとり暮らし歴12年目にして
ふたり暮しになったものだから
ふたり暮しのやりかたがよくわからない。

昨夜とつぜん
なにかがちがう!
なにか大切なものが減ってる!
とおもいたち
そうおもいはじめたら
いてもたってもいられない
もどかしい気持ちになり
真夜中おそくまで
あれやこれやと
対策をねった。

相棒は
人間自体がカプセルつきのような人で
ちゃんと自動的に
自分の世界と時間を確保している。

だいたい
相棒の部屋は変だ。

遮光カーテン2重で
ギターやら洋服やらが
ランダムに床においてあり
壁中にCDがありポスターがあり
カーテンレールの上にも
外からもれる光を遮るためにCDがおいてあり
昼間でもまっくらけなじめじめな
ばあちゃんちの納戸のような有り様。
部屋にはいって耳せんをして
愛用の毛布(夏でも)にくるまって
相棒はそれがおちつくようだ。

そんな状態なものだから
わたしはどうも
他人のさなぎにふみこむような気分になるので
相棒の部屋にはむやみに入れない。

だから相棒は自分のへやで
自分ワールドをふわふわ浮遊できるのだ。

一方わたしは
ひとり暮らしの時とおなじように
自分の部屋もオープンにして
ひとりスペース確保なんて
シビアに考えたこともなく
気前よくひょんひょん
暮していたものだから
とつぜん昨夜のように
ひとり欲がバクハツしてしまうのだ。

自由にやっていたつもりなのだが
ひとり暮しとはやはり違う。
ひとりスペースを確保するために
派手に努力しなくてはいけないのだ。

やっと気がついた。

そこで
まず、通信機器を部屋におかないようにした。
他の場所の要素がはいりこめないようにするためだ。
電話も部屋でつかえないように子機をはずした。

そして居間と自分の部屋の境目を
はっきりさせるために
入り口に布をかける。

これで随分とちがう。

ついでに衣替えもして
そうじもしてやった。
我ながらよく働いたものだ。

そうして
やっとこさ
おちついてきた。

ひとりは淋しいけれど
その心地よさというものがある。
ぐっと夢中になれるなにかがある。

ひとりでないのはあたたかいけれど
自分の中のなにかが
流れ出し続けてしまう気がする。

他人をみていると
上手にやっているようにみえるのだが
みな苦労しているのだろうか。

わたしは
もしかすると
不器用なのだろうか。
それとも
自分ワールドを犠牲にしてしまうくらい
寂しがりやなのか?

生きていくって試行錯誤だ。


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はたさとみ [MAIL]

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