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 ダンテ・クラブ/マシュー・パール

『ダンテ・クラブ』/マシュー・パール
単行本: 383ページ
出版社: 新潮社 (2004/8/26)
ASIN: 4105447017

内容(「BOOK」データベースより)
1865年。南北戦争の傷痕も生々しいボストンとケンブリッジで、猟奇殺人が続発する。犯行の手口が表わす意味に気づいたのは“ダンテ・クラブ”―詩人ロングフェローを中心とする文壇の重鎮たちだけだった。『神曲』初のアメリカ版翻訳を終えようとする彼らに挑むかのように、犯人は『地獄篇』に描かれた劫罰を模していたのだ。誰も知らないはずの作品の模倣犯―自分たちへの嫌疑はもとより、さらなる凶行の可能性、ダンテのアメリカにおける未来に危機感を抱いたクラブのメンバーたちは象牙の塔を飛び出し、知力を結集して巷間に犯人を追う。



マシュー・パールの『ダンテ・クラブ』を読み終えた。というか、退屈なので、飛ばし読みして無理やり終わらせた。(^^;

勝手な言い分だが、『ダ・ヴィンチ・コード』みたいな内容なのかな?と期待して借りたのだが、期待はずれ。「ダ・ヴィンチ・・・」みたいなと言えば言えなくもないけれど、そもそもダンテの『神曲』を題材にして、ダ・ヴィンチほどの興味を抱かせられるだろうか?

しかも作者はハーバードでダンテの講義をしているという専門家だから、文学的に深いところまで掘り下げているものの、それがダンテに興味のない一般人にはうっとうしい。そもそも『神曲』は作り物なのだから、そこに謎がどれだけあっても不思議でも何でもないわけで、これが「謎」ですと差し出されても、だからなんだ?という感じになってしまう。「ダ・ヴィンチ・・・」の場合は、真実として広く知られていることに謎や疑惑を投げかけているわけだから、そこに驚きがあるのだ。

また、ここでの殺人犯も、あっと驚くようなどんでん返しの末に明らかになる人物ではなく、途中から登場した頭のおかしいやつで、だったら別に驚くほどのことでもないだろうという感じ。殺され方がダンテの「地獄篇」をなぞっていて普通でないのが、ただ気色悪いだけだ。

2006年08月05日(土)
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