夕食をおかんと二人で食べてたら、
おかんがサラダの玉葱を見て、
「生タマネギ。なまタマ〜」とほざいた。
私はがっかりしてつぶやいた。
「ああ、こんな人から生まれてしまって、ほんとにがっかりや……」
しばらくして、味噌汁に入っていた芋を箸でつかんだ私は、
うっかりそいつをポチャン、と落としてしまった。
私はまたしてもがっかりしたが、おかんもがっかりして言った。
「ああ、こんな子を産んでしまって、ほんとにがっかりや……」
しかし私はじきに成人する者として、
言うべき事はきちんと言っておかなくてはならなかった。
「そんな、人のこと言われへんやろ!
なまタマとか、ものすごい小学生レベルのギャグゆうたくせに!」
するとおかんは、一人の親として、娘にこう答えた。
「あ〜! わかった! 二人でガキガキコンビやったんやな!」
固そう。
すごくこの血族から、逃れられない。