兄貴が今までついてきた教授が、入院した。
大学院を受験する予定でいた兄貴は、
ここへきていきなり、
単位がもらえるかどうかの瀬戸際に立たされた。
そういうわけで兄貴は、
おかんに電話でうめいていた。
「なあおかあさん、
これってやばいよなあ。
卒業できんのかなあ」
とにかく院の受験には推薦書が要るので、
違う先生に代わりを頼んだらしい。
その先生はこう言った。
「わかった。
書いてやるから、お前は推薦文を書いてこい」
そういうわけで兄貴は、
おかんに電話でうめいていた。
「なあおかあさん、困るよなあ。
推薦文なんかどうやって書いたらいいのかわからん。
困るよなあ」
困るよ。
自分の推薦するって点には、
ぜんぜん疑問を感じてない兄貴とか持つと。
変だよにっぽん。