まいど。たべぱんだです。
今日もよくたべてます。
小姐んちに泊まりに行ってお風呂に入ったら、
降り注ぐシャワーの中、腕に時計がついてた。
……。
いや、ため息をつくのはまだ早い。
ものは考えようなのだ。
これがもし首についていたら、それは間違いなく一大事だ。
でも腕時計が腕についてたなんて、当然のことじゃないか。
納得できる。すごくありえるシチュエーションだ。
がんばれ自分。
ガッツだ自分。
時計を戸のそばへ置く。
さて、お風呂上りに戸をあけたら、
スジャーーーッ
という音がした。
そういう戸なんだと勝手に納得していたら、
ガクチャッ
という音がした。
見ると、スライドさせた戸が腕時計をはさんでいる。
これこれ悟空、放しなさい。
ひろって文字盤をふくと、
時計は無邪気に一生懸命、かちかち針を動かしている。
まるでこう言っているようだった。
「めげてる暇なんかないぜ?
なーんてよく、俺のじいさんが言ってたもんさ。
さ、ぼくの顔をおたべ?(犠牲の精神)」
それから部屋に戻って小姐に話したところ、
彼女は軽やかな笑顔を浮かべ、こんな返事をしてくれた。
「またか」
時計を見下ろすと、
さっきとはうって変わって、惰性で針が動いてる。
こう言われているようだった。
「お前、ばかじゃねえの」
ばっかでーーーす。