2003年09月07日(日) |
ガンダムSEED 第47話「悪夢は再び」 |
■何かもう、ナチュラルでごめんなさいと100回くらいプラントの皆さんに土下座して謝りたい気分です。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
あーもう何てことを…本当に何てことを…。
■狂い行く青い星の住人
アズラエルがあまりにも小物臭く、気狂いに描かれているのにはちょっと疑問を持っていたのですが、今回スタッフのその方針が正しかったなあと思わされました。
「核」を使うことを何とも思わない権力者に少しでも理性を持たせてしまったら、「核」を使うことにほんの一片だけであっても正当性を持たせることになりかねません。ハルバートンが「核」を使うなんて言い出したらやっぱりマズイですよ。今までのガンダムにおいて核と言うものがどういう位置付けなのかは知りませんが、少なくとも今この御時世に日本と言う国で地球本土をも舞台にした戦争アニメを作る以上、「核」は全否定されなければいけない存在です。正直な話、核エネルギーで動いているフリーダム駆るキラと、キラに剣としてそれを与えたラクスは最後死んでもしょうがないとすら思っています(アスランは最初からNJCに疑問を持っているのでまだマシですが)。
「核は持ってりゃ嬉しいただのコレクションじゃあない。強力な兵器なんです。兵器は使わなきゃ…高い金かけて作ったのは使うためでしょ?」
あーすっごい皮肉ですね。でもその通り。だから核なんて持ってちゃいけないし、それを持つことを許されるような状況も作り出しちゃいけない。
■宇宙の化け物
それはお ま え ら だ 。(核をボアズに打ち込んだ地球軍兵士達)(ブルコスしかいないのか?!)
あーやっぱり私が日本人だからだと思うんですが、やっぱり「核」に対して生理的嫌悪にも似たものを感じるんですよね。でも将来SEEDがアジアの他の国やアメリカなどに輸出された時、このシーンはどう解釈されるんだろうか、とちょっと鬱になってしまいました。
完全に戦闘員しかいない軍事要塞ですからまだ良かったですけど…でもまたあの醜悪な光が人々を焼き付くしたのかと思うと本当に胸が痛みます。
しかも『ピースメーカー』隊ですよ!でもなんかこのブラック具合、逆に安心しました。良かった…ちゃんとスタッフ考慮してる…。
素朴な疑問なのですが、宇宙で核を使った場合、あんな近くにいても影響は受けないんでしょうか。
■今は知りたいと思う
フレイ成長しましたねー。何かもう色々と可哀想です。本当、最後はキラに会わせてあげたい、話をさせてあげたい。そこに立たないと、『キラ・ヤマト』と『フレイ・アルスター』には戻れない気がします。
■ごめんなさいごめんなさいごめんなさい(続く)
「ナチュラルの野蛮な核などもうただの一発でも我等の頭上に落としてはならない」
その通りでございます、エザリア女史。
「血のバレンタインの折り核で報復しなかった我等の思いを、ナチュラルどもは再び裏切ったのだ」
全くその通りでございますエザリア様!(泣)ああもう本当にすいません!地球軍の大馬鹿どもの代わりに謝らせて下さい!
最初から思ってたことですけど、コーディネイターってほとんど悪くないですよね。ナチュラル蔑視だって、虐げられているうちに自らを守るための思想として生まれたものだと思います(「ナチュラルどもの細胞を真空にぶちまけてやれ!」みたいな台詞はさすがに怖かったけど)。彼らはただ生きたいだけで、放っておいて欲しかっただけのはずなのに、それを裏切ったのは強欲なナチュラル達で。
ただコーディネイターを現在の地球軍並みの悪者にしてしまうと、人口比率的に主人公側としてもコーディネイター殲滅=戦争終結にという図式に疑問を持ち難くなってしまうと思うので、この関係はしょうがないのかもしれませんが。
しかし戦後は本当にちゃんと裁判やって地球軍の上層部とパトリック辺りは(文字どおり)クビ切らないとナチュラルもコーディネイターも納得出来ないでしょうね…。
■平和の歌が響かない場所に
良かったー!フリーダム登場後やっと、やっと核や武器の存在に対してキラが疑問を感じてくれました!あー本当良かったよ。彼とラクスは戦うことは否定しつつも、守るために武器を持つことはむしろ肯定している感じだったので、今この御時世にこれでいいのか…とずっと不安に思っていたんです。
ラクスに関してはその立ち位置とか思想とか、イマイチ掴めないところが多かったのですが、何かもうそんなのは些細なことです。私もあの場所にいたら間違いなく「ラクス様…!」と呟いてます。やはりSEEDイチの男前認定を致したく思います、ラクス様。
「私たちは間に合わなかったのかもしれません。平和を叫びながらその手に銃を取る、それもまた悪しき選択なのかも知れません。でもどうかこの果てない連鎖を断ち切る力を!」
これがラクスが辿り着いた場所なんでしょう。武器を持つことは間違っていた。でもここで、これだけのために力が欲しい。もう誰も憎みたくない、憎ませたくない。平和の歌の必要無い場所。そこに行きたいと願う。まだ色々と穴のある彼女の描写のされ方ですが、まあ何とかなりそうですね。
■彼らもまた被害者
「どうでもイイよ、出ろって言われりゃ出て撃つだけさ」という台詞に改めて彼らの存在の不当さを感じました。一方的な都合で強化されて薬漬けにされて戦わされて。しかも消耗パーツ扱いで。このまま死んでしまうなんてこと、あっていいんだろうか。何かの救済が彼らに与えられることはないんだろうか?でも今の段階では彼の状況が主人公側に伝わることはちょっとありえないので、これも戦争の狂気・悲劇であるということになるんでしょうか…。
■何時の間にやらオイシイ役どころになった人2
ちなみに1はもちろんディアッカですが(笑)「shoot」聞いた時、「『守りたいと願ってた〜』なんてイザークには似合わないなあ」と思ってたんですけど、本当に必死になってプラントを守ろうとしているイザークには素直に胸打たれました。関さんグッジョブ!
イザークってもうひたすらプラントとか同胞が大事なんだなって思いました。愛し過ぎる故の狭視野、フレイやアスランと同タイプですね。大事で大事でしょうがないから同胞でないナチュラルを受け入れられないし、同胞でないものに負けるのが堪えられない。同胞達に誇れる自分でありたい、同胞達を貶めるような存在にだけはなりたくない。そう思い続ける中で、彼にとっては恐らくベスト5に入るだろう人々が次々とイザークの手の届かない場所に行ってしまったので(1母上/2・3アスラン・ディアッカ/4クルーゼ/5ニコルって感じか?母上だけでもまだ側にいてくれて良かったねイザーク…)随分迷うこともあったんでしょう。イザークって真直ぐにしか歩けない人間で。ディアッカならあっさりと横を通り抜けるような場面でも必死になって乗り越えようとする。右を通っても左を通っても、下を掘って進んでもいいのに、彼はそれすら知らなかった。それが今になってやっと、本当に細いけれど他の道があることに気が付いた。フリーダムとジャスティスにジェネシスのことを教えたのはその兆候だと思います(ちなみにバスターは危険位置にいなかったから無視されたんだと信じたい…)。その道をどうするかはまだ分からないけれど、その道が存在すると言うことはイザークにとって大きな救いになり得るはず。
やっぱりイザークにはザフトにいたままでいて欲しいなあ。そして思想的にはキラ達と同じものを共有して欲しい。そうしたらいる場所は違ってもOPの集合シーンに参入出来ると思うんだけど。
■何を撃とうとしているのか
本当に分ってるのか地球軍!軍事要塞の核攻撃まではまあ、戦争であると言う背景を考えればまだ理解出来る(許容はせんがな!)ことです。でもな!プラントに住んでるのは本当にただの民間人なんだよ!プラントなんて一つの核で壊れちゃうんだよ、何十万人って死ぬんだよ。本当にコーディネイターが全滅しちゃうんだよ。人が死ぬんだよ。
ああ、むしろ分っていない方が救われる。分っててそれでもそうするなんて。ナチュラルがそこまでバカじゃないと思いたい。
しかし今回は本当にハラハラしたなー。ボアズの時も「えっ?えっ?」って思ったしプラントの時に至っては「ひいいい勘弁してくれーー!!」とひとり大騒ぎだった。Metorに安堵したよ。それからイザークが今にも盾になって死にそうでそれも焦った。あーイザークも明確に一行動起こすまでは殺さないで欲しいなあ。ていうか死なないでいてくれ!
■今週のディアッカ
本当にすっかり整備班の人達を馴染んで…ノンポリ・実用主義の彼らしいですけど。あーでも出番は少なくてもいちいち格好良くて嬉しいです(笑)ラクスが「核を落とさせてはなりません〜」云々演説してた時の表情が素敵だった…(うっとり)(寒)。
ミリアリアとは最後ににっこり笑いあえればそれでいいと思うんですけどね。恋愛に発展するのはその後で十分でしょう?そしてその後破局するんですけどね!(マイ設定)(黙れ)
■次回予告
ああ…やっぱり一方的に進展するんだ…(遠い目)。アスランにとって相手の意志なんて微々たるものだと言うことは知っていたはずだったんだが…こいつ結局ほとんど成長してないな。
24話で異様に個性的な出会いをし、31話で異様に猛々しい再会を果たし、正直この2話だけで十分恋愛フラグは立ってると思います、アスラン→カガリは。
二人が出会う前から思っていたことなんですが、「カガリは一体アスランの何処に惚れるのか?」と今(47話まで)でも思ってます。
アスランにとってカガリは多分今まで接したことのないタイプの女の子で、それだけ好奇心とか興味を引き付けられる存在でしょうから、それが恋愛感情にスライドしても全然不思議じゃないと思う(特に31話でカガリ相手に本音を吐き出せたのがが彼的に重要だったはず)。ああいう風に構われたり気を遣われたりってことも嬉しかっただろうしね。
だけど、カガリは友好範囲もアスランよりずっとずっと広く、多分アスランみたいなタイプの人間とは何度もあったことがあると思うんです。それにカガリにとってアスランはあくまでキラの付属品で(最近はそれなりに市民権を得たと思われるけど)、アスランを庇ったり慰めたりって言うのも自分を重ねてしまっていたりとか、もっと言ってしまえばひとえに彼女の元々の性格から出たものであって、相手がアスランだからっていうわけじゃないと思うんです。
24話→ちょっと変な、でも多分良いヤツなザフト兵
31話→自分で殺したくせにキラのことでガンガン泣いて責任転嫁して、やたらと危なっかしいキラの友達
アスランとキラの再会後→キラの親友で相変わらず危なっかしい将来ハゲそうなヤツ
くらいの認識しかないと思うのですが。カガリは今でも絶対キラの方が好きでしょう。
世の中で今の現状をカガリ→アスランだって言ってる人達ってアスランに好意的過ぎると思う。うーんちゃんとカガリ側からも同意の提示が欲しいところですねー…。
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