赤睫毛
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久しぶりにコンビニで彼と同じ時間でした。 というか帰る時間が一緒でした。 でもまだ挨拶はできない。 あたしってかなり純情で乙女な奴だ。 1mもないくらい近いのに 同じ空間にいるのに おなじ方向を向いていても やっぱり恋心はあたしからの一方通行。 ホントに彼女いないの? じゃぁ放課後なんでメールしてるの? どのくらい眼が悪いの? あたしの顔なんてわかんないんじゃない? ねぇ。ちょっと。 と。毎度ながら考えているけれども やはり一生「言葉」となって生まれることはないだろう。
どうしてほしい? どうすればいい? あたしは? 君は? 彼女は? 彼は? 皆は?
もったいないけどこの先の変化の無い人生を迎えるよりは 死んでしまった方が楽だろうなァ。 手が痛い。
もっと奇麗に生まれたかった。
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