赤睫毛
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この声は何のためにあるのか
この腕は何ためにあるのか
この命は何のためにあるのか
日日考えない日はありません。
涙を堪えるのが精一杯で
それ以上言葉も浮かびませんでした。
あなたは気付かなかったかもしれないけれど。
あたしが気付かないように
あなたもあたしには気付かない。
伝えたい気持ちは山ほどあるけれど
伝えたい言葉はそんなになくて
言いたい言葉もそんなになくて
電波に乗せる言葉は価値がないのかもしれません。
それでも言葉なくして心は繋がったままでいられますか?
悲痛な歌を歌ってみても
夕日が嫌いだと背を向けても
この現状には何も変化がなくて
あたしの悩みは何一つ解決しないし
あたしの悩みは増えるばかりで閉じ込められるのです。
形にならない気持ちと
言葉にならない気持ちを押し殺して
あたしはどこへ向かえばよいのでしょうか。
あたしにも選択肢はあるのでしょうか。
あたしがどこかに行くか
あたしが消えるか
あたし以外の全ての人がどこかへ行くか
あたし以外の全ての人が消えてくれたら
答えは生まれてくるのです。
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