赤睫毛
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あたしはいつか あなたの元から去るでしょう。 あたしだけを見てくれないあなたより あたしだけを見てくれる誰かに 必ず心引かれることでしょう。 あの夏から今まで 付き合っていた けれど いつもあたしの片思いでした。 こんなにも苦しいのなら 離れてしまった方が楽になれるだろうと 日々思うのです。 あなたはあたしを失う代わりに 自由を手にすることができる。 あたしはあなたを失う代わりに 平和な日常を手にすることができる。 けれど あたしはあなたを忘れられるかしら。
お願いだから嘘をつかないで。
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