長女の受験日の朝、 まず電車通学の次女を 最寄り駅まで車で送った。
普段 たっぷり5分は待たされる交差点が 珍しく車も少なく、 しかも 信号は青だったので、家からあっという間に 着いてしまった。 こんな日もあるんだねえ、と笑って 次女を降ろした。
帰り道も、 信じられないことに 信号が すべて青だった。
短い距離に やたら多く設置されている6個の信号が 見事に 全部青だった。 7個目の信号までも、私が通過する時、青に変わった。
その日の新幹線で、長女は他県の受験会場に向かった。
昨年 せっかく入った地元の大学をやめたい、と 言い出してから 何度 説教をしただろう。 「アンタは なぜ、そんなに自分に才能があると信じられるの???。」 きつい言葉を投げた。
「自分の才能を信じること」、それが「才能」の第一歩だ、と 誰よりも知っている私が、親の立場で 上から見下した。 なにより 遠くに 出したくはなかった。
青くつらなる信号を見た時、長女は受かるだろうと予感した。 そしてその通りになった。
長女は それを見てはいない、 私だけが見た 青い信号の列は、長女にではなく 私に 言っていたのだ。 「 LET HER GO! 」と。 そうだね、もう これ以上 引き留めては いけないのだね。
新しい町に、新しいキャンパスに、 青い滑走路は、どこまでも伸びていくのだろう。
|