TALES OF ROSES

2005年05月20日(金) お葬式



親戚のお葬式があった。

岩手県の面積は 四国4県とほぼ同じ。

その中の 日本で村として一番広い面積の川井村は、

山また山の中。



大きな農家なので、3部屋をぶちぬいた祭壇に、

四方の鴨居に数え切れないほど並べられた個人の表彰状、業績。

それらには、きっちりと白い紙が貼られていた。



「志半ばで倒れた父の意志を継ぎ・・・」喪主は 言葉をつまらせながら

挨拶をした。


故人は 岩手短角牛の第一人者だった。




納棺の儀、葬儀、野辺送りを一度に済ませた。

野辺送りは、家の前で、葬儀の品々を持った近親者が

3度ぐるぐる回るのだった。

見送る女達は、白いさらしを渡され、それを頭に被る。


時折雨交じりの風は 冷たく

花輪のビニールもバタバタ激しく鳴り

花輪は 紐でくくりつけられながらも、大風で浮き上がり

屋根にあたり 激しく音を立てた。


野辺送りの先頭が持つ、竹の棒の先に直径15センチほどの

かごがつけられ、中には、色とりどりの和紙が 入っていた。


大風に吹かれ、和紙はくるくる舞い上がった。

誰もが、つられて空を見上げた。



誰もが 一人一人 志は、高く、果てしない。

志を遂げられる、いつか、その日は来るのだろうか、

来ないまま、人生が先に終わるのだろうか。



あの山も この山も ゴーゴーと音を立てて泣いていた。




白アケビの花



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