2006年09月23日(土) 帰国
いちばんに おかえり、を言ってくれたのは
あなたではなく 彼でした。
西の国に着いて
さいしょに見たのは
あなたではなく 彼の夢でした。
こっち戻ったら、遊ぼうや。
そう言ってくれたのは
あなたではなく 彼でした。
でもね、
3週間、たぶん、1日も洩らさず
あなたのこと 考えてたと思う。
でね、旅の中で答えを探そう、なんて
ちょっとかっこいいこと
考えてたんだ。
だけど 結局見つからなかったよ。
やっぱりね、口が裂けても 好き だとは言いたくないんだ。
たとえ断片的に思ったとしてもね、
あなたにおいて、その部分だけは
不確かなこと 口にしたくないんだと思う。
ほんの少しでも
あなたがあたしを恋しいと思ってくれていれば、
少なくとも、あたしがそう感じることができたなら、
また違ってくるんだろうけど。
ただね、
さみしさを持て余すことが
恋しさと等しいのであれば
あたしは
それを克服できるような気がしたのです。
おかえり、を聞くまで
ただいま、は言わない。
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