2001年07月24日(火) |
オチなし意味なし自己満足 |
この人なにしているんだろうって、疑問に思う人っていませんか?
今日、家から帰る時に、駅から直結している歩道橋で佇む女の人がいました。 歩道橋の下を見ているんだけど、なぜか橋の端よりも2歩くらい下がった中途半端な位置で、じーっと見つめている。 人を待っているふうでもない。 それなら駅の中の方が、広くて明るいのに。 外を見つめるなら、端まで行けばいいのに。
…なにしているんだろう?
という訳で考えてみました。
青山節子(仮名・36歳)は、とあるオフィスで事務として働いていた。 仕事は真面目にこなすが、それも他の楽しみを持っていないためであり、今の節子は仕事をする為に生きているようなものであった。 しかし大人しい性格上、キャリアウーマンとしての位置付けではなく、頼めばなんでもやってくれるという、”誰でも出来るが、やるのは面倒くさい”という仕事を大量に押し付けられる、そんな役回りであった。
しかし、それでも節子は良かったのだ。 やることがあるというのは、それだけで幸せだった。 どうせ家に待つ人はいない。 寂しさを埋める為にも、仕事に没頭するという行為はなにかと都合がよかった。 お情けで飲みにさそわれても、”仕事があるから”と言いさえすれば、全てが丸く収まるのだ。 断られてほっとするくらいなら、誘わなければいいのに、と思う。
そんな日常が崩れたのは1年前。 本社から課長が転任してきたこと。 課長であるということは、残業代も出ない筈なのに、率先して社内に残り仕事をする姿。 そんな姿に、いつしか節子は好感を持っていた。 この人なら、わたしのことをわかってくれるのではないか。
今思うなら、なんて自分勝手な期待を持っていたのかと思う。 節子はJRの駅から出たところで、一点を見つめた。
23時も過ぎ、バスはもう来ない。 あの人は少し急ぎ足でタクシーの列に着く筈。
見つからないように一歩さがったところで、節子はタクシー乗り場を見つめつづける。
誰もいない夜遅くの社内で、二人はいつしかよくある展開に落ちていった。 不倫、という言葉は適切じゃないな、と節子は赤い空に墨汁を混ぜたような、そんな不安な色をした夜の空の下で自嘲する。
あの人が自分のことを好きではないことをわかっていたし、自分も寂しさを埋めること以上のものは欲していなかった。 そのとおり、たったの1年でまた課長が本社に戻るという時、その関係はあっさりと終わってしまった。
節子はまたそれまでとおり仕事をこなしている。 でも、一度知った、寂しさを埋めた記憶が、時々耐え切れないくらいに心をかきむしることがある。
そんな時、こうやって節子はこの場所にくるのだ。 彼の地元の駅。
そこで彼女はふと考える。 課長の乗るタクシーに、ここから飛び降りてぶつかってしまえばどうなるかしら。 何もかも壊したくなる。 どうしようもない、自分の人生も。
しかし、死んでいくには、彼女は優し過ぎる。 老いた母の嘆き様を想像しただけで、そんな気持ちはなくなってしまうのだ。
それに、破壊衝動があるだけなことも、自分でわかっている。 誰にでもある。そんなもの。 今あるものを全て壊してしまいたい。それだけ。 そんなものの為に死ぬなんて、ほんとばかみたいじゃない。
彼女はタクシー乗り場をみつめつづける。 そこに彼の姿はまだ現れない。
…はっ。 おばかな文を考えてたのに…。 オチなくてすいません。 お目汚しですんません。
結局何が言いたかったかというと。 自分を納得できるバックグラウンドがあると、変なことしてても納得できるね、ってことでした。
…納得できました? わたしはこれなら納得してもいいなぁ、と思いました(爆)
実際のところは知りません。 ちなみに、実在する青山節子さん(36歳)とも関係ありません。 そこのところよろしうです。
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