■TRASH■

2001年08月01日(水) 本を読むこと

今なによりはまっているのは、本を読むこと。

せっかく買った携帯用ゲームも日記も放っておいて、ひたすら読書です。
会社の飲み会で立て替えたお金を徴収した時に、冗談で図書券を差し出した奴がいたのですよ。
まぁ、受け取るわたしもわたしだけど(笑)

せしめた図書券で、「秋山瑞人」という方の著書を3冊買ったのでありました。
この人、巧いんです。
すごいんです。

とにかく圧倒される程の情報量。
感情の描写の緻密さ。
テーマの選び方のセンス。

何を言っているのか、全部はわかりません。
それでも読ませる力を持っている。
何回も読ませようとする磁力を持っている。
こっちも、わかるところだけでも理解しようと、自然にけんかごし。
どこが重要か。どこを読み取らなくちゃいけないのか。
どこが伏線になるのか。

それから、テーマ押し出さないこと。
すごいテーマを持っているのに、そのテーマは物語と一致していて、そのテーマはその中の登場人物の人生と重なるのですよ。
けして、作者が言ったものではなく、その中の登場人物の言葉であり、生き様なのです。

最近、わかりやすく、わかりやすくしようとする傾向があるなか、わたしの好みにどんぴしゃりなんです。

それに、視点のすごさ。
その知識力だってすごいのに、それに味付けをするってなかなか出来ないもんです。
だってこの人、ロボットに夢を見させられるんですよ?
その仕組み聞いただけで、わたしなんかはめろめろになってしまいます。

だってだって、そりゃ、ハードディスクのデータを消す時って、先頭セクタのフラグをちょいっと”ないです”ってしてるだけで、実際はまだデータがあることは知ってます。
その場所に新たにデータがかかれない限りは、そのデータはなくてあるものだってこと。
…そのデータにアクセスすることを「夢を見る」って言っちゃう。
実際ある仕組みを使って夢を見させちゃう。

うわ、この人、いったいどんなこと考えてるんだろう?
またどんな側面を見せてくれるんだろう?
もう、どきどきです。
恋愛してるみたいなもんです。

はまった作家の本を読んでいる時というのは、どんな時よりもきもちいいです。
活字を一つ一つ追うたびに、外の音が入ってこないほど、本に意識が集中する。
時間なんてどこかに行ってしまい、寝食の概念すら蚊帳の外。
完全に本とわたしの二人きり。
ほんと、恋愛と同じ。
相手の世界を知りたいと思う。
知りたいから、こっちも頑張ろうと思う。

本、読みましょ♪
それで、素敵な本があったら、教えてくださいな(^-^)


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