+女 MEIKI 息+
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夕方に大切な連絡が入る予定だったので、 携帯電話を片手に待っていました。
テレクラの受話器上げ程のタイミングではないけど、それほど連絡が待ち遠しかったんで、急いで出るとなんだか気だるい声がするぢゃありませんか。
「あたしさ〜、振られちゃったみたいなのよね」
んな寝起きのような声出して、誰だい? 相手を間違えてかけてるのかと一瞬思いましたよ。
「あんたさ、人が悲しんでるんだから何か言いなさいよ」
(げげっ、この声はリンダちゃん?) ---なん?いきなり電話かけてきてその態度は?
「友達がしょげてるんだから、励ますってこと知らないの?」
---あたしゃ、寝起きのトドの声かと思ったよ。
「きーっ、口惜しい」
---ふん、口惜しかったらココまで来てみー?
「あんた、言ったわね?後悔するわよ?」
---化粧に半日もかかるあんたがここまで来る頃には22世紀だね。
「ところで、あんたんち手前から何番目なのよ?」
---オカマには教えて差し上げられなくてよ。
「なーによ。いいわ、近くで大声出すから」
---あんたの、その寝ぼけたダミ声ぢゃ、サカった猫かと間違えらるよ。
「さぁーくぅーらぁーこちゃーーーん!」
げっ、家の前まで来てやがった。
仕方無いから、近くの喫茶店(数少ない店のリストの中、一番照明の暗いところ希望)に入ってリンダちゃんの愚痴を聞きました。いや、他人が聞いたらおばさん同士の喧嘩のようだったかも。
そこへ、かねてから待っていた連絡が携帯に入り、暫し休戦。
「誰からぁ?」
---ヤボだね。男に決まってるぢゃない。(ホントは違うけど、ひー)
「やーぁ、もう桜子って不潔」
「そんな時は、気を使って仕事の電話とか言うものよ」
---なーんで、あんたに気を使わにゃいけないの。
「そんなんだから、あんたってオカマ失格!なのよ」
---むーん(涙)
「あー、カラカッてたらスッキリしたわ。じゃーね。」
男らしく伝票をテーブルから取るとレジに向かうリンダちゃんは、なんだか格好良かったです。とほほ。残されたあたしは色々言われてきたけど、オカマに「オカマ失格」の烙印押されて良かったなーと思う昼下がりでした。くーっ。つづく。
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