幼い頃の記憶を辿ってみるけど、愛されてなかった記憶はない。 休みになると家族みんなで車でおでかけしてた。 小さい頃のそんな写真が何枚もアルバムには残ってる。 でもなぜだろう。 あたしはいつも愛が欲しかった。 あたしだけの愛が欲しかった。 誰かに愛されたかった。 一人でも生きていく事はできるし、孤独も慣れれば楽しい。 でも、いつも誰かを探している自分がいた。 見つけたと思った人はいつもあたしを通り過ぎてゆくだけ。 そしてあたしは一人になる。 どうすれば愛は手に入るんだろう? いつもいつも心のどこかで考えてた。 何度目かの恋が終わった時、あたしは決めた。 自分から探しに行ってやるって。 もう待ってるだけなんて嫌だ。 だっていつになっても欲しいものはあたしの手には入らない。 自分で見つけて自分から好きになって自分で行動して。 最初から楽に手に入るなんて思ってない。 初めはあたしを好きじゃなくてもいい。 絶対いつか、振り向かせるから。 そう決めた。
だから、声が聞きたいって思えば電話をかけるし逢いたいって思えば逢いに行く。 でも、やっぱり不安なことはある。 それが迷惑だったら嫌だし、ウザがられたくなんてない。 どこまでならいいんだろう?どこまでなら許してもらえる?
いつもの改札でいつもキスをねだるのは怖いから。 もう逢えないんじゃないか。逢ってもらえないんじゃないかって。 今まで楽しかった時間が急にあたしを不安にさせる。 これが最後なのかな?って。 だから、せめて最後にあなたに触れたいって思って、 ぎゅっと抱きしめてキスをするの。 この愛は手に入るのかなぁ。。。
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