「網」
網の上を歩く。砂はこぼれて絡まった。網を横目に。檻の様で木蔭に求めて手を伸ばした。網、故に羽織っても冷たい風からは守ってくれやしない。どうしても届かないものがある。捕まえて。離さぬと囁け。もって私は自由を得る。