short story


2001年07月14日(土)


「ひととき」
傍らで眠る
あなたに触れてみる。

あなたの髪を吸い込み
あなたの
肘から肩へ
腰から腹へ
指を滑らせ
抱き寄せる。

あなたは気付いているか?
私が感じている背中の痺れに。
あなたは気付いているか?
絞り出した吐息が
うなじを這って落ちるのに。

安らぎの支配する孤独はひととき。
そして私もあなたの世界へ。
一つになって転がるように。

あなたは気付いているか?
私は明日もあなたに触れる。

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日記才人