「ひととき」
傍らで眠るあなたに触れてみる。あなたの髪を吸い込みあなたの肘から肩へ腰から腹へ指を滑らせ抱き寄せる。あなたは気付いているか?私が感じている背中の痺れに。あなたは気付いているか?絞り出した吐息がうなじを這って落ちるのに。安らぎの支配する孤独はひととき。そして私もあなたの世界へ。一つになって転がるように。あなたは気付いているか?私は明日もあなたに触れる。