short story


2001年10月22日(月)


「澄んだ水」
秋に吹く風は
透明に思える。
すごく澄んでいて
無味無臭だ。
それはまるで
純粋な水のように
冷たい感触で
肌を撫でて行く。

秋になると
人肌が恋しくなるのは
きっとその風に
色々なものが
溶け出してしまっているせいじゃないかと
思ったりもする。

水に溶かされるように
溜まったものを流して
僕の中が奇麗になったら

どうか
そこには君だけを。

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日記才人