「留まれない」
久しぶりにあの街を歩いた。ほんの1年前のことだけどあの人やあの人やあの人とこの道を一緒に歩いたと思うとなんだかえらく昔のことのような気がした。例えそこが居心地のいいところであってもやはり一つの所には留まれないんだろうけどなにかしら残す事ができただろうかと考えるとそれもどうやらあまり上手くいかなかったようだ。あの時、笑って昇った駅の階段を踏みながら遠くなり過ぎたという事を想う。