short story


2005年03月02日(水)


「留まれない」





久しぶりにあの街を歩いた。
ほんの1年前のことだけど
あの人やあの人やあの人と
この道を一緒に歩いたと思うと
なんだかえらく昔のことのような気がした。

例えそこが居心地のいいところであっても
やはり一つの所には留まれないんだろうけど
なにかしら残す事ができただろうかと考えると
それもどうやら
あまり上手くいかなかったようだ。

あの時、笑って昇った駅の階段を踏みながら
遠くなり過ぎたという事を想う。


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日記才人