続・無気力童子の紙芝居
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もう11冊目なんですね…季刊誌なのになぁ。 2002年年末の日記に第一号のことが書いてあります。 はやいもんだ。
サテ、迷走しているように見える<季刊エス>です。 編集者の趣味と時代のなんやかやで、不思議な立場の雑誌になってしまいました。
この違和感はなんだろう。 紹介しているものと、紹介されたい者に ズレがあるのかな。 絵を描く若い人間がなにかに惹かれて読んでいるのでしょうが、 その人たちの目指すものと、この雑誌が紹介しているものが違いすぎる。
例えば。 マンガやイラストレーター専門学校の広告がスパスパはいる雑誌に ドキッとするような、死の臭い。 わかりやすく言うならば、アニメージュと夜想の混在。 わたしはアニメや漫画を否定しない(むしろ肯定派)人間ですが それでも違和感を感じる。むしろ否定しないからこそ感じるのかもしれない。
何を言っているのかわかる人間とわからない人間がいると思いますから砕いて言おうかな。 本来ならば棲み分けができているはずの世界をかき混ぜてしまっていることが不快なのです。 自分自身の中でも趣味に優劣があるのかもしれません。イケナイことだね。 趣向的ヒエラルキー。マイノリティーにありがちな自尊心。 自分もヲタクですが、群れる腐女子だとかセンスのかけらもない自称絵描きなんかは大嫌いです。 そして自分はそうでないと言い切れます。 それは置いておき。
棲み分けの出来ているはずの世界を混ぜ込んだ結果 それぞれのコアなファン層は敬遠、残るのはミーハーな、顔のない、少年少女。
ここ2,3年で世の中全体が、ゴスというか 死や精神世界 を重んじるようになっていると私は感じていて だからこそ、積極的にそういったものを取り上げているのでしょうけれど。 目新しさと奇抜さ。それで若い何も知らない人間を釣っているように思えてしまう。
個人的には 興味本位で簡単に手を出してほしくはない。 それなりの苦労または体験をして知ってほしい世界。 あたしが歳をとった証拠、ヘンな意地なのでしょうか。 老婆心?笑えますね。 読者側は、本来ならば積極的にそのようなものを見たがる層ではないような気さえするんです、 たとえ好きだと言っているとしてもそれは 自分と他者との区別のためのカードに過ぎない。
「ほらね私はつまらないあんたたちよりも優れている」 「今に見ていなさい私は普通の人間とは違うのよ」
権力争いに負けた弱気な 自称病気系 自称アート系 が蔓延する時代 そんな愚かな子どもたちに食われてしまわないでほしい。 そんなことを思う自分が一番哀れだね。
結局一番力を持っていないのは、あたしだなぁ。僻みなんでしょうか、忌々しい。
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