続・無気力童子の紙芝居
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あけちゃいけないフタもあるのだねえ すごく昔のことでも 忘れたつもりでも 案外覚えていることもあったりして 人間ってやつは・・・と思う
昔一緒に全国を駆けずり回った人々は 今どうしているんだろうね 連絡を取れる人間はわずかだけれど 確実にこの世にいない人間も 何人かいることは確かで
色々なときに その時々の 色々な人のことを思い出す キライだったのか スキだったのか なんだかよくわからないけれど 確実に自分の一部分となっている 多くの顔や気持ちは なんだか 体に印刷されたお経のようで それが自分を守ってくれているのか 呪っているのかが判らなくなる
18だか19のころに 常に傍にあった 張り詰めた夜の空気が 今日のベランダにもあって わたしは わたしにもまだこんな感覚が残っていたのかと 懐かしく思いながらも 怖くて触れられないでいる 触れてもろくなことはない ただ崩れるだけだ
わたしの足は もう泥まみれではないし もちろん血まみれでもないし 白くて冷たい手首に掴まれていることもないのだけれど いまだに 永遠にそこに磔にされている少女のことを思うと 両足首が痛む
うまく逃げ出したものだね
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