人形は人には成れないと思い知らされる限りなくヒトに似せて創られながら其処には心が篭らない空虚なセルロイドの内側には空気の様な僕がへばり付いているヒトに望まれるだけをこなしヒトに尽くすだけを願う僕自身の願いは何処へ何かが在った筈なのにどんなに着飾っても埋まらない僕自身古い油絵の様に罅だけは増えて行く叫びさえ心此処に在らず罅割れた身体を震わせるだけ探し彷徨い人形の身体を残しゆく