橋本裕の日記
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二股に別れた道の分岐点に男が一人立っている。二股に別れた先に、「正直者の住む村」と「嘘つきばかりが住む村」がある。
この男に質問をしてどちらが正直者がすむ村か聞き出すわけだが、この男は外見からは正直者か嘘つきかわからない。質問は2回許される。男は質問に「はい」「いいえ」としか答えない。さて、どのような質問をすればよいか。
教室でこの質問をしたが、なかなか答えが出なかった。そこで、「最初の質問で、その男が正直者か嘘つきか見分ければいいんだよ」とヒントを出す。ただし、「あなたは正直者ですか」と訊いても、両者とも「はい」としか答えないから無意味である。
「あなたは○○○ですか」と訊けばよいのだが、さて、○○○のなかに、何を入れるかである。ここまで、ヒントを出すと、「あなたは男ですか」と訊けばよいことに気付く生徒が出てきた。正直者なら「はい」と答えるし、嘘つきは「いいえ」と答えるだろう。
正直者か嘘つきかを判定するための質問としては、他にもいろろ考えられる。「あなたは二本足で立っていますか」でもよいし、「私は両目を閉じていますか」でもよい。とにかく真偽の明らかな客観的事実を訊けばよいのだ。
男が正直者か嘘つきかわかれば、あとは簡単だろう。たとえば、「正直村は右手ですか」と訊けばよい。右側が正直村だとすると、正直者は「はい」と答えるし、嘘つきは「いいえ」と答える。左側なら答えは逆になる。二つの質問を整理すれば、次のようになる。
� 屬△覆燭話砲任垢�」 �◆崟議沼爾榔�手ですか」
さて、この質問をただ一つの質問に置き換えるにはどうしたらよいのだろう。これはとても難しい問題である。生徒だけでなく教員に出題しても、ほとんど正解は返ってこない。そこで、しばらくたってから、正解を教える。
「あなたは右手の村の出身ですか」
このシンプルな一つの質問だけで、正直村がどちらかわかる。男が「はい」と答えれば、右手が正直村だし、「いいえ」と答えれば、左手が正直村ということになる。
「どうして?」と質問する生徒には、「自分で考えてごらん」と突き放す。自分の頭で考えて分かった生徒は、「ほんとだ、すごい」と感動の声を上げるだろう。教師の醍醐味は、彼等のこの目の輝きを見ることだ。
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