橋本裕の日記
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以前、中国や韓国を含め、近隣諸国の多くは自国の経済発展を日本の協力に仰いでいた。日本のODAや技術援助は彼らにとっては死活問題だった。だから、日本に対する不満はさまざまなレベルで抑えられてきた。
1990年代に入って、日本は経済的に行き詰まり、これと対照的に中国などが台頭してきた。東南アジア諸国が日本から経済的自立を始めたのだ。それと時を同じくして、日本の戦争責任問題も追求されるようになった。
大量の借金をかかえる日本政府も経済援助でこの国際世論を押さえきれなくなっている。国際社会で日本がどう見られているかは、去年、安保常任理事国入りをめざした日本が、ついに足許のアジア諸国でさえ冷たくされたことでもわかる。もはや日本の得意とする札束外交が通用する時代ではない。
しかし、日本は冷戦構造下における経済大国時代の認識から脱却できていない。そして中国や韓国など、これまで援助対象国だった近隣諸国が自主的な主張をしはじめたことに、苛立ちを感じ始めている。さらに「嫌韓」「嫌中国」の心情や敵対的な意識が一部に広がっている。
最近、主要閣僚から「核武装論」がでたり、憲法をかえて、自衛隊を軍隊にするなど、軍国主義復活を懸念させる動きがでてきた。国会議員が集団で靖国神社へ参拝したりするパフォーマンスも目だつ。またこれを後押しする世論の動向もある。
一般に、国際問題を解決する方法として、次の4つの方法がある。
�〃从囘�解決(経済援助など) �∪�治的解決(外交努力) �7鎧�的解決(軍事力による威嚇や行使) �な顕重�解決(文化交流、相互理解)
軍国主義というのは、政治的解決、経済的解決、文化的解決といった平和的な手段を二の次にして、軍事力を優先させる考え方だ。日本は平和憲法を持ち、これまで平和的な手段を用いてきた。しかし、ここにきて、そうした平和主義を否定するような動きが見られる。札束外交がだめなら、軍事的プレゼンス重視でという流れである。
過去に大きな被害を受けた経験のある近隣諸国は、最近の日本のこうした一連の動きを見て、軍国主義が復活したのではないかと疑念を深めている。この疑念は近隣諸国のみではなく、日本国内の平和を愛する人々の間にも広がっている。
私がセブの語学学校で出会った韓国の若者は、男子の場合、全員軍隊の経験があり、日本の動向にも関心を持ち、こうした日本軍国主義復活の疑念を持っていた。にもかかわらず、彼らは大変友好的だった。
彼らの主張は、歴史認識の違いなど、さまざまな点で日本に疑問を持っているが、そうした障害を乗り越えて、韓国や中国は日本と真の友好関係を築くべきだということだった。日本を敵視するのではなく、あくまで未来を見据えて、友好関係を維持・発展させたいと願っていた。私たちもまたこうした韓国の良識ある若者たちの願いに応えていくべきだ。
そしてそのために必要なのは、相互理解と友好の立場に立った、本当の意味の経済的、政治的、文化的解決をめざすことだろう。軍事的プレゼンスに解決を求めることは、日本にとっても、世界の平和と安全にとっても最悪の選択であり、世界をふたたび地獄へと導く道であると知るべきである。
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