橋本裕の日記
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| 2006年10月19日(木) |
「貧者の銀行」にノーベル賞 |
バングラデシュでグラミン(農村)銀行を創設したムハマド・ユヌスさんに、今年度のノーベル平和賞が贈られることになった。この銀行、貧しい人々に無担保でお金を貸してくれるのだという。
これによって、貧しい人たちが自立するのを支援する。貧しい人も家を手に入れ、生活水準を向上させることができる。30年前42世帯に合計27ドルを貸し付けたのが始まりで、現在では660万人以上に貸し付けているそうだ。
ユヌスさんは1940年、バングラデシュ第二の都市チッタゴン郊外で生まれた。宝石商の中流家庭に育ち、地元の大学の経済学講師を4年間つとめたのち、フルブライト留学生として渡米。
米国の大学で経済学の博士号を取得し、中央テネシー州立大学経済学部助教授に就任したが、1972年、バングラデシュ独立後、帰国した。
バングラデシュ政府経済局計画委員会副委員長の後、チッタゴン大学経済学部の学部長に就任した。しかし、74年の大飢饉の惨禍を目の当たりにして、人々を救おうと教壇を去り、貧者のための銀行を立ち上げたのだという。
一般の銀行は貧しい人々にはお金を貸してくれない。そこでわずかな生活資金を工面するために、高利貸しのもとに赴くことになる。しかし、そうするとその高利の利息の罠におちて、永遠に借金生活から這い出せなくなる。
この悪循環を断ち切らせなければならない。そこでユヌスさんが始めたのは、その高利貸しから借りるお金を自分が肩代わりしてやることだった。これによって、その人は高利の呪縛から解放される。そして生活が立ち直ったあと、借金をユヌスさんの「銀行」に全額返済してくれるわけだ。
「貧者の銀行」はそもそも銀行や株主を儲けさせるためにあるのではない。はじめから「貧者を救う」ためにある。その運営にあたって、ユヌスさんは「一般の銀行のやり方をよく見て、あらゆることを逆にしてみた」と「自伝」の中に書いている。
�ー擇蠎蠅燭舛�銀行に出向くのではなく、銀行員が借り手たちのところに直接出向いて行って融資をする。
��担保となる資産や土地のない人、特に女性を中心に貸し付ける。
��「借りての返済能力」を土地ではなく、「仲間からの信頼」を担保にする。
�さ伺酬盈�などを行わずにまず最初にクレジット(お金)を渡す。
�グ貳未龍箙圓�取り扱わないような、数十ドルから数百ドル程度の、ごく小額の資金から貸し付ける。
�ν算餞�間が短期で、1回の返済額を小額に設定し、翌週からの分割返済を義務づけ、返済に対する心理的障害を除くように務めている。
もちろん経済学の知識があるユヌスさんでも、その実践の道のりは険しかった。脅迫や罵倒されたこともあったという。しかし30年の努力が、しだいに実をむすびつつある。この「貧者の銀行」は、いま世界に広がっている。戦争で荒廃したコソボやアフガニスタンでも成果をあげているという。
ユヌスさんは、チャリティ(慈善)というのは人々を自立させられなくなるので悪いものだという。チャリティを施すことによって、相手から自尊心や自立心を奪い、結局その人達のためにならないという。
だから「貧者の銀行」はチャリティではない。あくまでビジネスである。しかし、それは貧者を勇気づけ、立ち直らせるビジネスである。こういうビジネスが成り立つことを示したのが、ユヌスさんの最大の手柄のようにも思える。
(参考サイト) http://shusseuoo.blog12.fc2.com/blog-entry-2.html
http://econgeog.misc.hit-u.ac.jp/excursion/ 00bengal/grameen/grameen.html
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