橋本裕の日記
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大学入試の難しい英語の問題が解けて、トーイックも高得点でありながら、「道に迷いました。ここはどこでしょう?」といったごく普通の日常会話ができないという人がかなりいる。何を隠そう、この私も数年前までは、この部類だった。
私の友人もほとんどこの部類である。「ここはどこでしょう」は「Where am I?」でよい。「Where is here?」などという人がいるが、こうした直訳式の英語は大方まちがっている。
セブでよく道を訪ねた。ときには分かっているのに、英語の練習だと思ってわざと道を訪ねた。そういうときはなるべく見目のよい若い女性を呼びとめて、「道に迷いました。ここはどこでしょうか」と訊く。英語にするとこうだ。
「I am lost. Please tell me where I am.」
そうすると相手はたいがいにっこり笑って教えてくれる。ときにはこれをきっかけに、ゆきずりの会話も楽しむことができる。英語の勉強で大切なのは、こうして積極的に人に話しかけることである。セブにいたころは、意識してこれを実践した。
会話では、なるべくやさしい単語をつかう。そのほとんどは中学校で学んだものばかりだ。文法も本当に基本的なところを押さえておけば十分である。たとえば「彼女は来週出産予定です」と言いたい時、英語でどう表現したらよいか。
「出産」とか「予定」などという日本語にとらわれてはいけない。「出産」は「have a baby」、「予定」は「進行形」を使って、ごく単純にこう言えばよい。
「She is having a baby next week.」
とにかく、「やさしい単語を使って、シンプルに表現する」ということが英語を話す最大のコツである。その眼目は「have」「make」などの基本動詞をうまく使いこなすことだ。そしてすでに知っているやさしい単語を使う。このことさえわかれば、英語を話すのもそれほどむつかしくない。
私が愛読している「旅行の会話100」(角川oneテーマ21)には巻末に「have」を使った30の構文が収められている。そして著者の晴山陽一さんは「haveの1語で架空旅行」と題して、こう書いている。
<海外旅行でいちばん役に立つ単語は何でしょう。私は、間違いなくhaveだと思います。では、haveの1語を味方につけるだけで、どれだけ多くの場面を切り抜けられるかを実演して、あとがきに代えることにしましょう。ひとつひとつの文でのhaveの使われ方をよく観察してください。応用は無限に可能です>
�� Do you have a vacancy on that flight? �� I’d like to have my boarding check, please. �� Can I have a non-smoking seat, please? �� I have no baggage to check. �� I have nothing to declare. �� I’d like to stay here tonight. Do you have a bed available? �� Do you have a room with either a bath or a shower? �� Do you have any better room? �� Do you have a timetable for the train, please? �� Will I have to change trains? ○ Do you have free sightseeing brochure? ○ Do you have a Japanese version of this brochure? ○ Do you have any famous work here? ○ I’d like to have this film developed and printed. ○ I ‘d like to have a table with a good ocean view. ○ I’d like to have dinner for less than 30 dollars. ○ May I have a menu, please? ○ I’ll have whatever you recommend. ○ Can I have a cup of coffee instead of the desert? ○ Do you have something suitable for a souvenir? ○ Do you have the same one in any other colors? ○ May I have the tax refund form? ○ I’d like to have this parcel registered, please? ○ Do you have any tickets for tonight’s show? ○ Do you have a table near the stage , please.? ○ Do you have anything for cold? ○ I have a sore throat. ○ I have a headache. ○ I have a poor appetite. ○I’m leaving early tomorrow morning. Please have my bill ready.
私は通勤途中など、ひまなときに「have」を使った表現をできる限り思い浮かべることにしている。「have」が終わると、次は「make」「take」「get」「keep」などを使ったやさしい構文を自分で作ってみる。セブでも休み時間にこれをやって、ノートに書き留めて、マンツーマンの先生にチェックしてもらったりした。
晴山陽一さんは「haveだけでどこまで言えるかチャレンジしてみるのも一つの方法ではないでしょうか」と書く。英語が話せないのは、あまりにむつかしく考えすぎるからだ。中学校で学んだ数個の基本動詞の働きをまずはマスターし、「やさしく、たのしく」をモットーとして英会話を学んでみてはどうだろう。
(今日の一首)
早稲の香がはこぶたよりは遠くから 届くものなりしあわせ載せて
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