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 2025年09月21日(日)   飛ぶ火 

そこそこ日本史好きな私ですが、刀剣乱舞を始めるまで戦国時代にはほぼ興味ありませんでした。
毎日実家から金華山に聳える岐阜城を眺めていたのに。天下の行方を決めた合戦の地・関ヶ原も
東海道線で通過した回数は数え切れませんが、一度も下車した経験はありませんでした。

そんな関ヶ原で刀剣乱舞コラボが開催され、長谷部も参戦。『礎の響』で演じる石田三成の足跡を
たどるため車で岐阜県〜滋賀県を独り旅した和田雅成さんは現地で初めて刀剣乱舞コラボを知り、
ぬい撮りに励む審神者にスルーされたネタを各所で披露しています。2.5次元舞台デビュー作で
大谷吉継も演じているので、縁深い土地とも言えます。推し俳優にまで訪問で先を越され、
どうにか関ヶ原に行くしかないと思い、9月の恒例帰省に合わせてようやく足を運びました。

駅の出口が古戦場と反対なのも今回初めて知りました。駅前の観光交流館には山姥切国広パネル。
ここでレンタサイクル借りるのが王道みたいですが、今回は徒歩で完結させました。
今回のコラボで出たパネルは8振り。関ケ原町内はともかく、大垣城・南宮大社・養老公園と
車社会の岐阜県らしい散らばり方に苦笑いです。4ヶ所押せば参加特典(今回コラボに選出された
全12振りの戦闘立ち絵カード。縁のある戦国武将の名前や家紋と共に)が1枚、コンプすると2枚
もらえます。実家からの遠征で帰宅時刻に制限があるので、4ヶ所周遊を狙って参加しました。

まずは石田三成が陣を構えた笹尾山へ。地図で見た限りそんな距離にも見えなかったのですが、
山ですから目的地への道も登り。好天にも恵まれ、和田さんも写真を撮った山の上に着いた頃には
汗だくでした。有名な戦場だけあって次々とハイキングやバイカーの人が訪れていました。

石田正宗のパネルは今回行った中では唯一の屋外設置。ここも北国街道を抑えた好位置ですが、
小早川秀秋が陣取った松尾山、そして黒田長政と竹中重門が布陣した岡山(丸山)烽火場も
負けず劣らずのナイスポジションで唸りました。四方から山が迫る本当に狭いエリアで、古代にも
壬申の乱という大きな戦の舞台となった土地。岡山烽火場は関ケ原駅のホームからもよく見え、
少年時代に垂井の竹中家で過ごした経験を持つ土地勘持ちとはいえど、謀略と勇猛の表裏両面で
東軍の勝利を導いた立役者と自他ともに認める長政の位置取りの巧みさを痛感させられました。

道を戻り、関ケ原町歴史民俗学習館に。パネルは歌仙。ここは元々あった町立の施設のようです。
関ケ原関連の蔵書(持ち出す輩もいるようで…)が充実していて、黒田長政の漫画を読みました。
人質時代、加藤清正や福島正則、石田三成や大谷吉継と出会っているんですよね恐らく。

最後はその隣にある岐阜関ケ原古戦場記念館、今回にメイン会場に。こちらは県立の施設です。
床面の「グラウンドビジョン」で東西両軍の当日の動きを学んだ後、座席まで揺れるシアターで
部隊同士の激突や各武将の思惑に触れます。その後に展示物を見て実感を深める構成です。
最後は5階の展望台で戦場を見渡す…ここに勝者たる家康が佩刀したソハヤのパネルがありました。
(実際はシアター上映時刻に合わせ、先に展示物を見ました)

これで4ヶ所クリアしたので、1階に戻り受付で参加特典をもらいました。別館のカフェに移動し、
狙いの黒田長政パスタ…は残念ながら売り切れていたので、石田正宗パフェを食しました。
長谷部はコラボメニューには選ばれなかったのです、残念。ここで特典を開けたら長谷部でした!
12分の1を自引きできてとても嬉しかったです。舞い上がりすぎて食後にグッズショップへ寄らず
帰宅してしまったのには翌日になって気づきました。阿呆です。今回のコラボで長谷部はグッズの
切り絵だけが選抜対象だったのに、買うかどうかは置いておいて一目見ることさえ失念とは。
黒田家の藤巴紋が切り抜かれた美しいグッズ、もし見る機会が今後あるなら万屋本舗でしょうか。
(藤巴紋を背負う姿は先程引いた特典カードで見たい欲が満たされてしまったようです)

戦場の跡たる立地を大々的に売り出しているだけあり、看板も大きくて大変歩きやすい町でした。
和田さんが訪れたのも納得というか。黒田長政が駆け抜けた残り火を確かに感じ取れました。

2025.9.27 wrote


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