菜の花畑に埋もれ、倒れこんだのは遠い記憶。蓮華の花やオオイヌブフグリ。ルリシジミを採って、応接間に閉じ込めたのはいつの日だったか。忘れられない春の景色が、そこにあったハズなのに。いつの間にか。忙しさにかまけて、そんなモノを忘れてしまった。見上げた空には、葉桜。青々しくも、苦い緑が、薄ぼんやりとした闇と相俟って、気持ち悪い。眠い……。仕事、したくねぇなぁ…。←それが本音か