★☆なぽ日記☆★
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2002年02月19日(火) 「椿姫」こんな感じでした。

オペラ「椿姫(ラ・トラヴィアータ)」のあらすじがスクリーンに映し出される。
  パリの高級娼婦、ヴィオレッタと良家の子息であるアルフレード。
  本当の愛を知らなかったヴィオレッタは純粋に自分を愛してくれるアルフレードを愛するようになる。
  ふたりは愛に満ちた穏やかな日々を過ごすが、
  ある日アルフレードの父から娘(アルフレードの妹)の縁談のために身を引いてくれと言われる。
  ヴィオレッタは苦しみながらもアルフレードと別れる道を選び、パリに戻る。
  アルフレードは彼女の心変わりに激怒するがやがて真実を知ることとなる。
  ヴィオレッタを探すアルフレード。
  しかしヴィオレッタは死の床にいた・・・。

高田さんのピアノ、田村さん(ヴィオレッタ)の歌。
♪「私が愛するほどに私を愛して」

そして朗読が始まる。
サントリーホール小ホールの担当をすることになった有谷は
その日の仕事内容を業務日誌に記し、上司である笹倉係長に提出することになっている。
業務日誌は2月6日から始まる。
初めての日誌で「掃除をしました」しか書かない有谷に対して
「もっときちんと書くように」と指示する笹倉係長。
なんとか業務日誌を埋めるためにホールに居ついた猫のことを書いたり
大きな字で1ページを埋めようとしたり、どこかずれている有谷。
しかし業務日誌のやり取りを通して徐々に信頼関係を築いていく。
このやり取りに結構笑える部分があって、
朗読&クラシックということで張りつめていた会場の雰囲気が一気に和む。

猫にホールからちょっと離れた全日空ホテル(笑)でカツオのおにぎりをあげているとか
ご飯にカツオをかけるのをニャンコ飯と言って、関西人は毎日食べているらしいとか。
そしていつの間にかいなくなってしまった猫をとても心配していると日誌に書く有谷。
それに対して笹倉係長は
私は関西人だがニャンコ飯は毎日食べていないとか、
いなくなった猫は実は自分が家に連れて帰ったとか、
「きちんと書くように」と言いながらも結構有谷のペースに乗せられている。
(実は猫好きだった係長、しかし猫アレルギーという切ない性格で始終体がかゆいらしい。)

有谷のちょっとずれているけれど真面目で優しい性格、
笹倉係長の上司としての厳しさの中にあるあたたかさが最初の部分だけでしっかり伝わってきて
ほんのちょっと聞いただけなのに人物像がはっきり浮かび上がる脚本だったと思う。
剛も有谷はいつもどおりの声、係長は低い声で演じ分けていた。
低い声がすっごくせくしーーー。
係長の口癖が「日々是精進」で、日誌の最後にいつも書いているんだけれど
その「日々是精進」が一段と低い声で素敵だった。

年4回行われるオペラ「椿姫」の初回が2月13日から始まり(朗読も年4回やってくれ・・・。)
業務日誌はやがて猫の話題から「椿姫」上演中のトイレの落書きの話題が中心となる。

「ヴィオレッタ役の田村さんは歌がうまい」と業務日誌に書いて
「君は本番を見ていてはいけない」と係長に怒られる有谷、相変わらずずれている。
大ホール担当の真壁から「トイレに落書きがあった」という報告を受けたことから
トイレの落書きに注意するようになり、椿さんの落書きを見つける。
初めて見つけた時はすぐに消してしまったが、係長から内容を書くようにと言われ
それ以来落書きの内容をすべて日誌に記すようになる。

最初の椿さんの落書きは「デヘッ、デヘッ」で始まり(言いながら首を左右に振る剛。)
「男に連れてきてもらったけど、今度また別の男に連れてきてもらおう」
「私は椿っていうんですよおおお」という軽いノリ。
(この「おおおお」は「おっおっおっおっ」というおどけた読み方。)
憤慨する有谷。

しばらくしてまた椿さんの落書き。
中年のオヤジに連れてきてもらうことになっていたけれど前のコンビニで喧嘩になった。
オヤジは帰ってしまったけれど自分はお金を持っていなくて(チケットはせしめていた。)
困っていたらお兄さんが助けてくれた。
ちょっとしゃべっただけなのに、今までにない感情・・・。これが本当の恋愛かな?

♪「ああ、そはかの人か 〜花から花へ」

6月。
椿姫の公演がまた始まる。
有谷はトイレの落書きチェックに余念がない。

「オペラの感想をここに書くといいことがあるって噂を聞いた」という落書きに
「その噂はどこで流れてるんですか?」と自分で落書きしてしまうオチャメな有谷。
(ちなみに噂はネットで流れているとのこと。)

そしてまた椿さんから、
今度は落書きでなくチラシの裏側にびっしり書かれた文章がトイレに貼られていた。
そこに書かれていたのは例のお兄さん(古田くん)との恋の順調な様子だった。
今回は初めて自分のお金で観に来たということ。
今までいいかげんで援交とかしていたけれど、
全部正直に話したら「あれ?大事なのはこれからじゃないの?」と言ってもらったこと。
(彼は「あれ?」というのが口癖らしい。)
「椿姫」は音大に行っている彼にとって勉強になるし出会ったきっかけだからこれからも観に来ること。
自分が椿で彼は古田薫(「アルフレード」と似ている)、これは運命だということ。
これから彼の実家に泊まりに行くこと・・・などなど。
落書きではなく貼り紙だったことや椿さんがちょっとしっかりしてきた様子に有谷はかなり好意的。

その後、有谷は落書き防止のためと言って勝手にホワイトボードを設置する。
係長に「撤去しろ」と言われたものの「撤去しました」と言いつつ実は撤去していない有谷。
何故?

ホワイトボードを一時撤去した時にトイレに椿さんからのメッセージが貼ってあったと言う。
「古田くんの家に泊まりに行ったら、夜中にお父さんが寝室に入ってきて
“あの椿ちゃんだろう?”と言われた。
どうやら以前の援交相手だったらしい。
息子とはすぐに別れろと言われた。
古田くんは父親を尊敬しているから別れるしかない」

心配した有谷はいつも椿さんが言葉を残していっている個室にもう一度ホワイトボードを設置する。
翌日椿さんは「ボードがあって嬉しい」という言葉と共に、昨夜古田くんと別れたことを書き残していた。
最後に「明日も来ます」

係長になんと言われても有谷はボードを撤去することができない。
翌日、ボードにはやはり椿さんのつらい心情が綴られていた。
そして胸が苦しいということも。
ヴィオレッタにあまりにも似ている自分、もしかしたら病気かも・・・と。

♪「美しき清らかなお嬢さんに」

9月。
「椿姫」3度目の上演にあたって、企画としてホワイトボードを設置することになる。
応援メッセージが書かれる中、椿さんからのメッセージがないことを心配する有谷だったが
やがて椿さんからのメッセージが書かれる。
体調が悪く、病院に検査に行ったら即入院となって3ヶ月が過ぎてしまった。
外出許可をもらって来たが、三幕(最後の場面)はつらくて見れない。
そして今でも古田くんを想っているということを切々と訴える椿さん。
検査の結果が良かったら千秋楽にもう一度来ると書き残してある。

このメッセージがあった後、笹倉係長は部長に昇進し
大ホール担当だった真壁が係長の後を継ぐことになる。
笹倉係長との業務日誌は終了。
真壁係長との新しい業務日誌を手に取って読み始める剛。

早速真壁宛の業務日誌にメッセージの内容を綴る有谷。
男性トイレに「3ヶ月前に別れた女が、あれ?今でも気になる」というメッセージが残されていたが
あれはきっと古田くんだ!と。
真壁に「前の日誌を見てくれ」と頼んでみるが
真壁は「何を言ってるんだ、前のノートなんか見ている暇がない」と相手にしてくれない。

千秋楽。
有谷は「古田くんがまだあなたを想っているようだ」というメッセージを女性トイレのボードに書いておく。
しかし、椿さんは現れなかった。
真壁はあくまでも冷ややかな態度。

♪「あなたは約束を守ってくださった 〜さよなら過ぎ去った日の美しい喜びの夢よ」

12月。
もうすぐ「椿姫」が始まるが、有谷がまたおかしなことをやるのではと思ったのか
真壁は小ホールの担当者を変えようとする。
しかしそれは笹倉部長の口添えでなんとか回避される。

「椿姫」が始まる。初日に残されたメッセージ。

【椿さんから】
私はもう長くありません。
ダメになると昔のことを思い出すというけれど、古田くんのことばかり思い出しています。
さっき古田くんに似た人を見ました。
病院でも関係ない人が古田くんに見えてしまうぐらいですから勘違いでしょう。
この作品に出会えたこと、古田くんに出会えたことが救いです。
このボードを置いてくれた人、読んでくれた人、ありがとう。
もう来れません。
でも観れて良かった。ありがとう。

【古田くんから】
誰か成田椿という人を知りませんか?
事情があって別れてしまったけれど、今自分はすべてを知っています。
どこにいるかわからなくて探しています。
何回もこのオペラを観に来ているはずなので、知っていたら教えてください!

同じ舞台を観ていたのに会えなかったふたり。
有谷は翌日トイレで古田くんを待って事情を話し、一緒に椿さんを探すことを決意する。
仕事を途中で抜けることになるので真壁は当然申し出を拒否するが、
有谷は自分の意志を貫いて古田くんに会い、一緒に病院を探す。
「ごめんな。ごめんな。」と泣きながら電話帳を調べる古田くん。
でもまだあきらめずに調べると日誌に書く有谷。
おまえをクビにしてもらう、と真壁。

剛、テーブルに置いてあるろうそくにライターで火を灯す。

見かねた笹倉部長が二人の業務日誌に割り込む。
真壁の言うことはもっともだが、有谷を見逃して欲しい。
責任は自分がとる。明日の小ホールの掃除は自分がやる。
だから有谷を行かせてやってくれ、という内容だった。
そして「観客名簿を調べたら病院名がわかった」と。

♪「ああ、神様! 私の短い命も終わる」

横たわるようにつらそうに歌っていた田村さん(ヴィオレッタ)の表情が急に明るくなって、立ち上がる。
つらくない!と嬉しそうに歌ったかと思うと倒れてしまう。
と同時にろうそくの火を吹き消す剛。
会場は真っ暗になる。

数秒おいてライトが当たると剛は立ち上がり、業務日誌を朗読ではなく暗誦。

1月15日。明日から「蝶々夫人」が始まります。
蝶々夫人役の田村さんが「ここが噂の女子トイレね」と言ってお花を供えてくれました。
これからも日々是精進します。

♪「乾杯の歌」

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以上、あらすじです。
(日誌部分は同じにならないように主な部分以外は言葉を変えたり端折ったりしました。)
って言うか、あらすじとシーン説明と感想がごっちゃになっててすみません。
剛ファンの方はファンサイトにそれは見事なレポがUPされてるのでもうそちらを見てらっしゃるでしょうから
私は予備知識が全然ない剛ファンじゃない方に読んでいただくつもりで書いてみました。
だいたいの雰囲気はわかったかな〜ぁ?・・・不安。
でも「後日」って言ってたわりには早かったでしょ(笑)。


椿さんのメッセージを読むところでは高田さんのピアノが入るんです。
それがまたすごくいいんですよね〜。
剛の読み方も、最初の頃の椿チャンのメッセージはちょっとギャルっぽく。
恋が始まったあたりからはすごく優しい声で。
古田くんと別れて病気になってからは、はかなげな切ない声で。
とても悲しいお話ではあったんですが
最後の有谷の明るい日誌と言い、乾杯の歌と言い、
椿さんは古田くんに再び会うことができて、
きっととても穏やかな気持ちで天国に行ったんだろうから良かったんだよねって思えるラストでした。

古田くんは重要な役どころでありながら、それほど言葉はないんですよね。
でも「誰か椿を知りませんか?」というメッセージは
切羽詰った様子、彼女への強い想いが込められた読み方だったし
この前書いた「ごめんな。ごめんな。」からも、古田くんの想いの深さが伝わってきました。

真壁はホントにイヤなヤツです(笑)。
拾ったり子供を産んだりで猫が最終的には22匹になってしまったという笹倉部長、
「犬がいた」と日誌に書くと「保健所に連絡しておいた」という真壁係長。
人情のひとかけらもないヤツなんです。プンプン。
でもそういう対比もあって笹倉部長の人間性が生きてました。

その「22匹になっちゃった」っていうのも、
笹倉部長が割り込んで「有谷を見逃してやってくれ」っていう日誌の最後に
「今度二人で遊びに来い。うちは猫が22匹もいて猫ハウスって呼ばれてるけど」ってところで書かれていて
笹倉部長の「さすが部長」な広い心にじーーんとしてた時に「22匹」で笑わされ。
古田くんの「椿を知りませんか?」のメッセージも泣けるとこなんですが
「僕は古田薫。あれ?というのが口癖だから“あれ古田”アレフルダ(アルフレード)なんです」って
泣ける場面でもクスッと笑ってしまう言葉があちこちにあるんですよ。
読み分けするにもちょうどいいぐらいのシンプルな脚本だったと思うし、
聞き手にストレートに伝わりやすいお話で、なかなかの出来だったんじゃないでしょうか。
細かい内容もいっぱい書きたいんだけど、あんまり書きすぎるとダメなんだよね。
それは6月発売のCD買ってください!ってことで(笑)。

でもね〜、視覚的な効果もあるんですよね。
ろうそくを消すなんて椿さんの命の火が消えたことの象徴ですもんね〜。
しかもその吹き消し方がツボで、
吹き消した後すぐに顔を右の肩越しに持ってくんですよ。(意味わかるかなぁ?^^;)
それがすっげ〜かっこいいんですよ。
朗読だって人物によって前かがみで読んだり背もたれにもたれながら読んだりしてたし、
もちろん表情も変えてたし。
CDだけじゃ物足りないよな〜。
でもいいのかな。
剛は目に見えるものに頼っていたわけではなくて、あくまでも演出のひとつだったんだから。
日誌の最後に書かれた「以上。」という言葉ひとつ取っても
その時のテンションによって全然違っていて
前向きな「以上。」もあればヘタレの「以上。」もある。
「以上。」をちょっと気にして聞いてるだけでもおもしろかったもんな〜。
声のみで勝負のCDに期待しましょう。

再演もしてほしいし東京だけじゃなくていろんな所でやっていろんな人に観てもらいたいけど
サントリーホールならではの小ネタが多いからどうかな。
とにかくまだまだパンフに載ってる台本を見ながら椿姫ワールドから抜け出せないでいます。


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