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[2003年11月05日(水)] 

 それは盟約。

「この世界を、血の朱と、血の赤と、血の紅で、染め上げよう」

 誓うべき神もおらず、

「その瞳はここではないどこかを見て、ここにはいない何かを視る」

 守るべき主もおらず、

「殺してやる殺してやる殺してやる。死んでも黄泉還らせて、もう一度、いや、何度でも何度でも、繰り返し殺してやる」

 それでも交わされし約束。

「喜べ、貴様も今から我が眷族に加えてやろう。殺戮と殺戮と殺戮に踊る我らの血族に」

 それは契約。

「意味もない問い掛けは止めたまえ。時間の無駄だよ、刹那の名を継ぎしものよ」

 確固たる意志もなく、

「キィサァマァァァァッ!!!」

 純然たる意味もなく、

「君は力を手に入れた。弱く儚く、この世界を滅ぼせるほどの力を」

 それでも破られることのない契り。

「この刀がいうんだ。『貴様らを殺せ、血を吸わせろ』ってな」

 暗く沈む闇の果て、霞み消える光の向こう、

「手を切り落とし、足をすり潰し。それでも向かってくるか、ヒトの子よ」

 手の届かぬ遠い過去、見ることの出来ぬ未来の彼方、

「累ねて言おう。君は死ぬ。それは『事実』だ」

 誰が為に鳴るべき鐘か。

「君はなにを望む? 非情なほど優しいこの世界で、その住人たる僕に」

 それは盟約。

「父様(ととさま)、この命、貴方にお返しいたします。だから・・・」

 果たすべき相手もおらず、

「これは証し。私がここに生き、ここで逝くという。それを標すための、ただそれだけのもの」

 それは契約。

「血を啜り、死肉を喰らい、それでも生きたいと願うのか? それでも死にたくないと願うのか? そのような無様な醜態を晒してでも、現世(うつよ)にそれほどまで未練があるというのか?」

 果たすべき理由もなく。

「その瞳をくり貫いたとて、何も変わらぬよ。それはそういう風に出来ているからね」

 語るべくは過去の唄。謡うべくは人外の沙汰。

「さあ殺し合おう。それが俺とお前に許された、ただ一つの『自由』だ」

 さあ語ろう、さあ謡おう。それが真実なら、それが望みなら。







「バーカ。最後に残るのは俺だよ」




 紅い瞳に映るもの。近日執筆予定っ!?





みたいなことをここ最近考えてばっかりです。
ちょっと疲労がたまって疲れて欲求不満げなのかもしれません。
とはいっても血で興奮するような性癖は持ち合わせてはいませんよ、念のため。





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