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『微炭酸ニッキ』  山崎ナオコーラ

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フリスク序曲
2001年05月25日(金)

授業中もずっと、五線譜をひろげて、作曲をしていた。
3,4限はないので、ずっと、地下で一人で弾いて、テープに取ったりする。
5限のあとはシケモクさんとコヒロヒラハさんが来たので、弾いてもらったりもする。

なんか夢中になってたけど、やっぱり素人だよなあ。
と急にクールになったりもした。

それでもコンセプトは「お菓子と思って甘く見んなよ。ちっちゃいけど、刺激的だぜ」で行く。
まあ、そんなに刺激ないが。実際は、ぬめぬめしている変な曲。
でも初めての曲だから。可愛いというか。

明日、曲決めがあるので、テープ持ってきたいけど、勇気が無くて出せないかもしれない。
私は普通の曲だって出したことないのだ。
一回ぐらい、自分で曲出してみたかったな。
「この曲聴いてよ」って。

今日は6時過ぎくらいに楽器はきりあげたのだけど、そのあとお喋りしてしまって、やっぱり8時くらいになってしまった。
渋谷地下ってすごいよね、30年くらいずっと変わってなさそう、きっと30年前も私と同じようなことで悩んでここに座った人もいるんだろう、なんてしみじみする。
誰も触ってない所を障りたいね、と椅子に立って配管の裏に手をやってみたりする。埃だらけだった。
来年には、地下も改築されちゃうそうだ。
天井は低いしボコボコ穴空いてるし、椅子はぼろぼろでガタガタ。
どうしようもないけど、この情景を、80歳になっても覚えているだろう。




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