Love Letters
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愛し合った後、
あなたは、 私をそっと抱き寄せ、
腕枕してくれる。
あなたの胸に
子猫みたいにうずくまりながら、
他愛も無いお喋りをする
ひとときが好き。
時折、
足を絡め合ったり、
小さな悪戯を仕掛けてみたり、
あなたの冗談にくすくす笑い出したり…
「あなたにとって、私はどんな存在?」
ほんの軽い気持ちから、
そんな問いを
あなたに投げてみた。
暫くの沈黙の後、
あなたは、呟いた。
「分身…みたいな感じ。」
『分身』
心の中でその言葉を繰り返してみる。
意外な筈のあなたの答えは、
あまりに自然に
私の心に
すーっと沁みこんだ。
「俺達、似てると思わない?」
「どこが?(笑)」
「どこって聞かれると、はっきり言えないんだけど、
とても似ている気がするんだ。」
「もし、分身の片割れが、
もう、二度と会えない場所へ行ってしまったら、
どんな風に感じるのかしら?」
「どうだろう。
今の自分には想像もつかない。」
それは、きっと、
こうして身体を寄せ合って、
お互いをとても近くに感じていることが、
当たり前の二人だから…
未来の約束のない
私達だけれど、
分身なら
ずっとずっと一緒だね。
あなたの言葉に灯された
胸の奥の
暖かい燈。
小夜子
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