Love Letters
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2003年04月30日(水) 無表情なSex


 Sexは、本来楽しいもの。



 生まれたままの姿で

 愛する人に抱かれると、

 とても幸せな、満ち足りた気持ちになります。



 あなたとのSexは、

 お互いの快感を引き出す為に

 模索したり、工夫したり、創造したりするものでもあります。



 あなたと抱き合う時の気持ちの有り様や

 抱き合う形というかスタイルによって、

 心が癒されるSexだったり、

 ドキドキがおさまらない刺激的なSexだったり…




 「結婚生活の最後の1年間くらいは、

  Sexが嫌いだった。」


 私がそう言うと、

 あなたはとても驚いていました。



 結婚していた頃、

 私と元夫は、

 バスルームをSexの場所に使うことがよくありました。

 子供達が小さかったので、

 私達夫婦は、子供達と寝室を共にしていたからです。



 いつからか、

 私達のSexは、

 夫婦のコミュニケーションではなく、

 性欲処理の手段のようなものになっていました。



 元夫は、自分が欲しくなると、

 たとえ生理中でも

 私をバスルームに誘いました。

 私は、彼をイライラさせるのが嫌だったので、

 いつも彼の要求に従いました。



 子供が寝静まった後の

 深夜の冷たいバスルーム。



 私は、彼に促されるまま、

 着ているものを全て脱ぎ、

 バスタブの縁に手をかけました。

 彼は、前戯もせずに無言のまま、

 自分のものを私の体に挿入しました。

 そして、自分が果てるまで

 後ろから何度も突きました。

 あの時、

 私はどんな表情をしていたのでしょう。

 私の表情がどうであろうと、

 彼にとっては関心の無いことだったのでしょう。



 終った後、

 彼は、必ず、

 先にシャワーで自分の身体を洗い流し、

 私の方を見向きもせずに、

 バスルームを出て行きました。



 いつも

 始めから終わりまで

 お互いが無言のままでした。

 愛し合う行為という言葉には

 あまりにも遠い、

 まるで作業のようなSex。



 一人残されたバスルームで、

 彼の精液のついた身体を洗い流しながら、

 涙が止まらない夜もありました。

 あなたにはまだ出会っていなかったあの頃。

 その涙の意味さえ、自分でも分からない私でした。






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 あなたには「恥ずかしいから。」と言い訳しているけど、

 本当は、

 バスルームでのSexが、

 私の心の中で

 一つのトラウマのようになっているからかもしれません。



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小夜子

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