Love Letters
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2006年05月24日(水) お見舞いに行った日


 あなたのお見舞いに行った日のことを

 詳しくは書かずにいました。

 何となくあの時に私が会った人は

 私が知っているあなたとは違う人のような気がして。



 予想していたよりもずっと綺麗な病院。

 それもその筈、市がかなりの予算をつぎ込んで建てた

 最新設備の整った新しい病院なのだそうです。

 GWの前半ということもあって、

 あなたの病室の他の患者さんは

 皆外泊に出ていました。



 柔らかい春の日差しが入る病室で

 あなたと二人だけでお喋りしました。

 当たり障りのない会話。

 何だか友達だった頃に戻ったような感じ。



 帰り際、

 休日のがらんとしたロビーで話をしました。

 帰りの電車の時間を気にしながら。

 長いすの隣に座っていた




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 「駄目よ。^^」


 私がそう言うと、

 あなたはすぐに手を引っ込めたけれど。



 病院の玄関の外まで送ってくれたあなたと、

 柱の陰でキスをしました。

 あなたは私の肩を抱くようにして、

 短いキスを三回。




 翌日、あなたと電話で話しました。


 「キスしか出来なかったね。」


 「小夜子が欲しがったら、

  連れて行こうと思ってたんだけど。(笑)」


 「どこへ?(笑)」



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 「妖しい。(笑)」


 「休日なら誰も来ないでしょ。^^」


 「そっか、残念。^^」


 とは言ったものの、

 実際はそんな気分にはならなかったのです。

 やっぱり健康なあなたが戻って来てくれないと、

 私のスイッチがオンになることはないでしょう。



0574 W.S.R

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小夜子

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