Love Letters
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2007年04月01日(日) |
リアルな関係を脅かすもの |
以前、ここ『エンピツ』の日記書きさんで、
自らのホームページに
彼女の美しく、セクシーな画像と
二人の愛し合う日々を綴った文章を
載せている男性がいました。
彼女の方も『エンピツ』で日記を書いていたので、
女性として彼女の想いに共感することも多く、
二人の関係をとても羨ましく思っていました。
ところが、ある日突然二人に別離が訪れました。
本当にあっけない出来事でした。
もう一度よりを戻して欲しいという気持ちから、
二人にメールを出しました。
彼の返事はこうでした。
偶然、彼女自身のHPを見つけてしまったと。
そのHP自体は他愛のないものであったけれど、
そこにコメントをしている男達に対して
媚を売るようなレスポンスをしている彼女に
いいかげんうんざりしてしまったと。
それ以前にもこの二人は
辛い別離を経験していたのです。
男性が自由奔放な彼女の過去に
嫉妬したことが原因でした。
ネットの世界において二人は有名だったため、
彼女の過去の恋人がその存在を見つけ、
彼女とどのように知り合い、愛し合ったかを
男性に洗いざらい暴露したのでした。
男性と知り合う前の彼女は、
ネットで知り合った男性と
すぐにベッドを共にするような女でした。
彼は嫉妬に苦しみ、彼女のもとを離れました。
彼女も愛する彼と別れる原因となった 自分の愚かな過去を悔いていました。
けれども、二人の想いが強かったのでしょう。
半年ほどの空白の後、二人は再会し、
もう一度やり直すことを決めました。
このような経過も全て日記に綴られていました。
別れていた間の彼女の苦しい気持ちも知っていました。
それなのに、
たかが掲示板の書き込みが原因で別れてしまうなんて、
当時私は何故?という気持ちでいっぱいでした。
彼女もHPでの軽率なコメントについて
彼に必死で謝ったそうですが、
許してもらえなかったそうです。
あの頃の私は
どちらかといえば彼女に同情的でした。 男性が嫉妬深過ぎるのではないかと感じていました。
彼女のHPは趣味的なものであったし、
コメントを寄せる男性達と
リアルで会ったこともないわけですから。
でも、今、
彼女のHPを見た時の彼の気持ち、彼の行動が
少なからずわかるような気がします。
私の恋人も私と会う前は
誰とでもSexしてしまうような人でした。
初めの頃はそんな恋人の感覚が嫌だったし、
しばらくの間、彼の過去に嫉妬もしました。
それでも、私と付き合い始めてからのあなたは
本当に誠実に私を愛してくれました。
だから、
遠く離れていても私はあなたを信頼し、
次に会う日を楽しみに待つことが出来ました。
その信頼関係が突如崩れたのです。
きっかけはあなたのそっけない態度でした。
私があなたの態度に不安になり
あなたの携帯を覗いたりしなければ、
ミクシィのあなたの日記を見ることもなかったでしょう。
デートから帰った翌日、
私はあなたに携帯を覗き見してしまったことを告げました。
その上で、
あなたがメールのやり取りをしていた
女の子のことを尋ねたのです。
あなたは初め嘘を吐いていたけれど、
結局は全てを打ち明けて、
コミュニティの宴会で出会ったこと、
その後、その女の子を含む数人を食事に誘ったことなどを
私に告げました。
ここには書かないけれど、
彼が女の子達を食事に誘った理由は自然なものでした。
その理由だけをあなたに聞かされていたなら、
私もすぐに納得して
関係があれほどこじれることもなかったでしょう。
何故私があれほどまで不安だったのか。
あなたの愛情を信じられなくなってしまったのか。
私をそのような気持ちに追い詰めたのは、
あなたの日記とメールの女の子の日記に残っていた
二人の会話のやりとりでした。
そこに残されているあなたの彼女への言葉が
最近の私に対する態度や言葉よりも
ずっと優しく、楽しそうに感じられたから。
私が今回のことを男友達に話したら、
ミクシィの世界ではありがちなことだと
彼は言いました。
ネット上には
リアルな世界でもあまり耳にしないような
美辞麗句が氾濫しています。
会ったこともない、
或いは本名さえも知らない相手に対する
フレンドリーな挨拶や大袈裟な褒め言葉、
社交辞令ともつかない甘い誘い文句。
普段はそっけない感じのあなたが
そんな言葉で彼女とやりとりしているのを見て、
ひどく傷ついたのでした。
「活字は後に残るから、
読み返すたびに傷ついちゃうんだよね。」
友人は言いました。
「軽く浅いバーチャルな関係が
リアルな信頼関係を脅かすんだから、
ひどいもんだよ。」
「あんなの、社交辞令に決まってるでしょ。」
あなたはそう言って笑い飛ばしたけれど、
読むたびに心にひっかかって辛くなってしまう
あなたのコメントがあったので、
その一行はお願いして削除してもらいました。
削除してもらった今も
まだ心のどこかにひっかかっているのだけれど…
「いつでも好きな時に会える人が欲しいんじゃない?」
私が尋ねました。
「そんなことないよ。」
「私は、
会えない間は他の女の子と自由にしてなんて言えない。
もし、そんな束縛が面倒なら別れて欲しい。」
「俺はそういう束縛もひっくるめて
真面目な付き合いがしたいと思ってる。
束縛が無い軽い付き合いより、
そっちの方がずっといいと思ってる。
これからは、
飲みに行く時は全て小夜子に告知するよ。
もちろん、
女の子をバーに誘ったりはしないし。
もう一度やり直したい。
小夜子はかけがえのない存在だから。」
あなたは電話やメールで何度も謝ってくれたけれど、
日記でのやりとりがどうしても気になって
なかなか素直になれませんでした。
結局、会って、抱き合って、
またやり直すことが出来たのだけれど。
「ねぇ、あなたの日記って女の子達に人気よね〜。
私の日記なんて女性読者の方が圧倒的に多いのに。
あなたって文章上手だから。^^」
「小夜子の官能的な文章には負けるでしょ。(笑)」
「彼女がいるって公開しちゃえばいいのに。^^」
「それって恥ずかしいんだよなぁ。
そういう日記じゃないし。
リアル友達も沢山読んでるしさ。
でも、考えておくよ。^^」
仲直りのデートの後、
あなたからメールが来ました。
「その方が普通恥ずかしくないですか? ^^;」
「反響があって面白そうでしょ。(笑)」
あなたってよく分からない人です。
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