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■ 私はここにいる。
実家から帰ってきた。 ほんの数日ここを離れただけだったけど、 戻ってくると何だかいろいろな物が新鮮に見える。 見慣れた家の中、見慣れた風景なんだけど、何だか新鮮だ。
お母さんも、シエロも、パンちゃんも元気で迎えてくれた。 とくに、シエロはとっても嬉しそうに尻尾を振って喜んでくれた。
お母さんの作ってくれた御飯も美味しかった。 畑で取れたキュウリとナスの漬物も美味しかった。
名古屋とは違う風景。
私はいまだに、生まれ育ったあの地が好きだ。 何処にでも行ける公共交通機関、すぐ近くにあるショッピングセンター、広い道路、快適な映画館、回転寿司に、評判のラーメン屋・・・何でもそこにはある。 私がとくに好きなのは、夜のざわめき。 救急車の音、暴走族のバイクの音、かすかに聞こえる電車の通る音・・・。 いつまでも人の動いている音・・というか、生活感のある音が夜半まで聞こえる。 そういった「音」に対し私は、ある意味で安心感がもてる。
そして、私は今ここにいる。
ここは、山の中。 聞こえるものは、小鳥のさえずり、池に流れる水の音、セミの声。 夜になると、虫の声が加わる。 人の動く音は聞こえない。 ただ聞こえるのは、自然の音。 夜の静寂は、心を研ぎ澄まさせる。
ここは、私の居場所。
あれ? お母さんの三味線の音が聞こえる。お母さんが練習しているんだ。
そうだ!やっぱり、今はここが私の居場所なんだ。
2001年08月08日(水)
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